2017年2月16日に新華網が取り上げた、『都市快報』の取材がおもしろい。
安徽省に村人1600人、飼育されているトラ300頭という、神秘の「トラ村」があるのだ。
このトラの背中をなでられる?(出典:都市快報)
サーカスや雑技団でトラを見たら、それはこの村のトラかもしれない。
もっとも村で育てられ、芸を教えられる動物はトラだけではなく、ライオン、クマ、サル、ヤギなど数十種類。トラ村のある安徽省埇橋区は昔から「サーカスの里」と呼ばれて来た。
おりの中でブランコ遊びする子グマ(都市快報)
やって来てみると、街道には犬がいるぐらいで動物の姿はない。ただ、家々が行儀よく立ち並び、どの家にも広〜い庭があり、大人も登れないくらい高い塀で囲まれている。
「サーカス一座はどこに?」と、何人もの村人に尋ねたが、一様に「聞いたことないな」と答える。警戒しているのだ。
やっとの事で、興行から帰る60歳の息子を待つ80歳のおばあさんと、30歳の「李兄さん」、大先輩の「李師匠」から話を聞くことができた。
トラは子供のようにかわいいんだという(出典:都市快報)
「学校に行ったことないんだ」。旅芸人の雰囲気いっぱいの李兄さんは、幼い頃から動物に芸を教えることを学び、父親について各地を興行してまわった。
メーデーや国慶節、春節など祝祭日に呼ばれて興行し、15日で6万元(約100万円)。動物園や観光地との長期契約もある。
家の庭で3頭のトラが昼寝(出典:都市快報)
50歳の李師匠は元宵節に北京に呼ばれ、3日間で20万元(約300万円)だった。このクラスの興行が打てるサーカス団はそういない。
李師匠一座は祖父の代からで、「もとは物乞いなのさ。飢饉の時よその地に逃れてサルに芸をさせるとお金をもらいやすかったんだ」。
現在、動物サーカスを営むには国家資格が要る。1級、2級調教証があり、1級調教証は90年代に発行が停止された。興行にはさらに動物の移動のための「検疫証」「運搬証」が必要だ。
興行が少ないとトラの体格も衰えるというが(出典:都市快報)
埇橋区政府は、仕事が少なく廃業する家もあることを考慮し、市街地に“野生動物園”を建設、トラやライオンたちの安住の地とすることにした。
さらに、広い敷地の「サーカス城」を作り、観光客がいつでも動物サーカスを見られる真の「サーカスの里」にするという。
埇橋区は中原に位置し、秦末の陳勝・呉広の乱の発端の地だ。「トラ村」高灘村までは高速鉄道の宿州駅で下りて車で十数キロ。途中、「虞姫路」を通る。40キロ外はまさに「覇王別姫」の世界なのだ。
(情報元:http://news.sina.com.cn/s/wh/2017-02-16/doc-ifyamvns5643176.shtml)
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