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2022.06.13
台湾のコロナの状況をレポ〜目立つ若年層の重症化〜

高止まりの停滞期からなかなか抜け出せない台湾。端午節の連休中には感染者数が5万人代に下がったものの、休日の為PCR検査数が減っただけで全台湾の感染者減少にはつながっていないようだ。しかしながら、市民の感染予防意識の高さから、台北市、新北市のある北部では感染者が減少し始めているも、現在は感染の波が南部に押し寄せているようだ。

 

感染者が増え続けている台南では医療現場が逼迫し、コロナ専用病床数が残り15%になるまで追い詰められており、政府は病床数の増加に力を入れている。

 

そして先週に引き続き注目されているのが「子供の重症化」についてだ。

7日の時点で12歳以下の子供の死亡者数は17人。子供の死亡者数が5人に満たず、重症化も稀とされる日本と比べると、人口が約5分の1の台湾にとっては非常に大きな問題だ。重症化する子供の中でも目立つのが「ウィルス性脳炎」だ。現在17人が発症しており、そのうちの5人が死亡している。原因究明の為に遺伝子の研究が進められているが、「台湾人の持っている遺伝子が脳炎を引き起こしやすい性質があるのでは…。」という説がある事も報じられており、子供を持つ親には非常に心配のようだ。

更に月曜には台湾で初めてコロナによる子供のMIS-C(多臓器炎症症候群)発症事例が報告されている。4月に感染した10歳の子供が一度回復した後、翌月の連休中に下痢、リンパ節の腫れ、足が赤く腫れるなどの症状、高熱を出し救急搬送された。小児科の医師はウィルス性脳炎もMIS-Cも「稀なケース」と子を持つ市民に冷静を呼びかているが、ほぼ毎日報告される子供の死亡例に困惑の色を隠せない。更に感染後、授業に復帰した15歳の男子学生が校内で突然倒れ、ウィルス性心筋炎と急性肺水腫の為に死亡というニュースが人々を震撼させた。政府は現在子供へのワクチン接種を呼びかけている。

 

日々のこのようなショッキングなニュースから、連休中も外出を控える台湾人が多く、平日においても去年の警戒レベル3が発令された当初の4分の3の人流となっている。

 

普段若者で賑やかな西門町も人の流れが少ない

 

政府は人流の少なさと、全台湾の感染率がほぼ10%に達してきている事から、今月10日には高止まり期間が終わるのではないかと予測している。

 

当初2ヶ月で終わると言われていた今回の感染爆発、市民の感染予防意識の高さが皮肉にも高止まり期を延ばしている事となっている、しかしながら2ヶ月で終わるような急激な感染爆発を起こしていた場合は、台湾の医療が持ち堪えられなかったのではとも言われている。

 

犠牲者が1人でも少なく、今回の波を乗り越えられるよう祈るばかりだ。

 

 

 

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