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2023.02.17
古代中国の都・咸陽と長安、ハイテク産業で栄華を取り戻せるか

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■陝西省の古都で大きな動きが……

陝西省には中国古代史のイメージを持っている人が少なくないだろう。始皇帝が開いた秦王朝は咸陽に都を置き、漢から唐の時代には長安、すなわち現在の西安に都が建った。歴代王朝の首都を持ち、シルクロード交易の起点とも位置づけられた陝西省はまさに「歴史の証人」的な場所だが、その咸陽と西安の間に今、太陽光やIoTなどハイテクてんこ盛りの大型産業パーク都市が出現しようとしている。

 

■総投資額約3兆円の産業パーク都市建設計画

西安と咸陽の間に位置する西咸新区の秦漢新城では、181のプロジェクトからなる総投資額1486億元(約2兆9000億円)の開発計画が始動し、このうち投資額200億元あまりの25プロジェクトが2月14日に一斉着工した。プロジェクトには先進的な製造、現代的なサービス、文化財保護、社会や市民生活の充実、都市開発といったさまざまな分野が網羅されている。

 

■ハイテク目白押しの一方で、古都らしいプロジェクトも

プロジェクトの1つである「アオカ・クラウドパーク」では6億元を投じ、国産のビッグデータストレージ研究開発基地、5G・IoT応用モデルセンター、人工知能イノベーションプラットフォームなどを建設する予定だ。また「秦創源・秦漢大健康産業パーク西区一期プロジェクト」では健康産業に関連した研究開発・サービスセンター、公共実験プラットフォームのほか、高規格な工場や付帯施設が建設される。

 

さらに、中国の大手板ガラスメーカー・中国玻璃(チャイナ・ガラス)の年産100万セットの自動車用ガラス・機能性ガラス加工ライン、現地ハイテク企業の非公道無人運転開発センター、自動車エンジニアリング企業IATの研究開発センター、漢柏科技IoT開発・生産拠点など今をときめくハイテク産業関連のプロジェクトが目白押しだ。低コストで発電能力の高いCdTe(テルル化カドミウム)薄膜太陽電池の研究開発、生産拠点の建設も行われる。そしてまた、国家遺跡公園、西漢帝陵・長陵保存展示プロジェクトなど遺跡保存に関するプロジェクトも開発計画に含まれているところがいかにも古都らしい。

 

中国各地で地域発展の目玉として次々と建設されている大型産業パーク。古代中国の都として大いに栄えた西安・咸陽に誕生する超現代的な産業パーク都市は、その中でもひときわ異彩を放つことだろう。

 

(出典:http://news.hsw.cn/system/2023/0215/1588247.shtml

 

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