AIやロボット技術の急速な発展によって、さまざまなものが自動化し始めている中国で、中国華北地域伝統の粉モノ料理「煎餅果子」を作る全自動ロボットがお目見えした。
煎餅果子はしばしば「中国式クレープ」と説明されるが、クレープと違ってスイーツではなく、具に果物は用いない。北京や天津などの街に出ている露店や「小吃店」で売られているスナックフードだ。日本で言えばお好み焼きのルーツの一つとされる「一銭焼」「一銭洋食」に近い。
作り方はクレープ同様、小麦粉などで作った生地を丸い鉄板の上で薄く伸ばし、途中で卵を割り落としざっとほぐすとともにネギやゴマなどを振ってから皮を焼き上げる。皮が焼けたら裏返し、みそダレを塗り広げたらそこに揚げたワンタンの皮や揚げパンを細かくした「果子」や野菜、ソーセージなどを入れ、手際よく折り畳んで完成となる。香ばしくもっちりした皮とみそダレ、そしてサクサクとした「果子」の食感が絶妙に合わさり、一度食べたら病みつきになる旨さなのだ。
焼き上がる工程を見る楽しさ、さっと食べられる手軽さ、そして値段の安さから古くより華北地域のソウルフードとして親しまれてきた煎餅果子と現代科学技術とのマリアージュが実現したのは、8月18日に北京で開幕した世界ロボットカンファレンスだ。会場に登場した煎餅果子ロボットは、利用者が好みのメニューを選択すると約3分ほどで焼き上げ、出来たて熱々の煎餅果子を提供した。ロボットは単に焼くだけではなく、生地を作って鉄板上に広げ、卵を落とし、ひっくり返してネギや「果子」などをトッピングするという全工程を1つ1つ完璧にこなし、全く人手を必要としないという。
実際に食べた人によると、ロボットが作った煎餅果子は手作りと比べて食感がやや劣るとのこと。ただ、手作りよりも1枚1枚の品質が均一化されること、制作の効率が高いことが大きなメリットだ。改良が進めばさらに手作りに迫るおいしい煎餅果子を提供できるようになるだろう。
今回のロボットカンファレンスでは、高温環境で作業可能な消火ロボット、歌が得意な人形ロボット、水中を自由に泳ぐ魚ロボットなど世界で開発された新型ロボットが30種類以上お披露目されほか、100匹以上のロボット犬によるダンス、ドローンのパフォーマンスも行われ、来場者を楽しませたという。
(出典:https://www.163.com/dy/article/HF9TDUPO0511B8LM.html)
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