秋の風物詩である『月餅(ユエ・ビン/げっぺい)』が店頭に並ぶ。中秋節(旧暦8月15日。今年は9月10日)に『月餅』を食べる習慣がある中国。『月餅』販売シーズンは早々と到来し、上海随一の繁華街・南京東路の歩行者天国では、例年通り、老舗店に長蛇の列ができている。
“月餅”行列ができるのも秋の風物詩(上海)
一般に『月餅』と聞くと、丸くて茶色で、中の餡が甘いというイメージがあるかと思うが、月餅にも様々な種類があり、地方によって風味が異なる。とくに近年は、こし餡や蓮の実などの定番の餡以外に、チョコレートやアイスクリーム餡などさまざま販売されている。
多種類ある月餅の中でも、上海市民がこよなく愛するのは『鮮肉月餅(肉入り月餅)』。上海は、中国で最も『鮮肉月餅』が人気の都市と言っても過言ではないほどの人気ぶりだ。特に、老舗が販売する『鮮肉月餅』は、上海市民から圧倒的な支持を得ている。
老舗や人気店での“月餅”行列は毎年変わらない光景(上海)
ところで、この『鮮肉月餅』は、どのような『月餅』なのか。やや白っぽくサクサクとした皮で肉汁たっぷりの『肉餡』を包んである月餅で、“サクサクとした皮のミートパイ”を思い浮かべると、イメージに近いかもしれない。それぞれの店舗で、『肉餡』の具材、肉汁やラードの量などに独自のレシピを使っていることで、味が違ってくる。
上海市民に愛される『鮮肉月餅』(上海)
また、毎年話題にあがる革新的な?「餡」もあり、ザリガニ餡やドリアン餡など斬新な『餡』の月餅も販売されているが、それでも、上海っ子に根強い人気なのがこの『鮮肉月餅』。『鮮肉月餅』を食べたことのある日本人駐在員からも「甘くない月餅というのがびっくり」、「出来立てのホカホカ熱々を食べると、その味にはまってしまう」、「パイみたい?」との声をきく。
ほとんどが箱買いしている月餅(上海)
有名ホテルや海外ブランドストアの『月餅』も魅力的だが、地元で愛される『鮮肉月餅』も気になるところ。行列に並ばないといけないが、1個単位で購入できるので、お試し感覚で『鮮肉月餅』にチャレンジできそう。
上海で人気の甘くない月餅・『鮮肉月餅』
ちなみに、この『鮮肉月餅』、実は中秋節シーズンだけではなく、年間を通して販売されている。
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