中国で万人に愛されるソウルフード・「火鍋(フォーグゥオ/ひなべ)」。上海ではこれまでも何度か大きな「火鍋」ブームが巻き起こり、その度に「火鍋」を食べることが若者のトレンドになってきた。
年間を通して人気の高い「火鍋」(上海)
一般に「火鍋」と聞くと、唐辛子がたくさん入った赤くて辛いスープをイメージする人が多いと思うが、それだけではなく、あっさり味やトマト味などスープにも多くの味や種類がある。中国語で「火鍋」は、「火にかけて煮込みながら食べる」という意味があり、中国の伝統的な鍋料理を指す。
仕切り鍋で2種のスープが楽しめる。左はトマト味のスープ!
鍋料理が恋しくなる寒い冬だけではなく、夏でも行列ができるほど繁盛し、年間を通じて安定の人気を誇る「火鍋」は、“飲食店”の激戦区とされる上海で、老舗から個性的な店舗まで多数のブランドやチェーン店が乱立しているので競争が激しく、それぞれの店舗が特徴ある店づくりをして生き残りをかける。
この唐辛子の量でも「やや辛め」レベル⁉︎(重慶火鍋)
そうした中、消費力が高いとされる若者の支持を得ているのが、「重慶(じゅうけい)火鍋」だ。「重慶」は中国内陸部に位置する都市の名前で、「火鍋」の本場とも言われているところだ。
この「重慶火鍋」は牛脂をふんだんに使ってグツグツ煮込むスープがポイント。そして唐辛子などスパイシーな香辛料がたくさん入った赤のスープが定番だ。辛いものが苦手な人には“キツイ”が、辛いもの好きにはたまらない。
上海で人気の「珮姐老火鍋」の店内
ただ、上海はもともと甘い味付けが特徴の地域なので、本場「重慶」よりもマイルドな辛さに味付けが変わっていることが多い。もちろん、辛さの度合いは選ぶことができる。
日本人駐在員で重慶へ出張した時に現地の「火鍋」を食べ、その辛さに胃がびっくりして、2〜3日お腹の具合が良くなかったという経験談を語る人も少なくない。ややチャレンジングな鍋料理のようにも聞こえるが、クセになる美味しさであることは確かで、わざわざ重慶まで本場の「火鍋」を食べにいく強者すらいる。
盛り付けも映え写真を意⁉︎(上海)
さて、上海でおすすめの「重慶火鍋」の一つに「珮姐老火鍋」がある。数店舗展開しているが、中でも人気レストランや高級ホテルが立ち並ぶ、賑やかな南京西路エリアに位置する、魔都旗艦店がおすすめ。2022年再開放された歴史ある石庫門建築の「張園」をはじめ、周辺の散策も楽しめるので、いつ行っても混雑している。具材もSNS映えする盛り付けで、見た目も食欲をそそる。
「張園」周辺は散策も楽しめる(上海)
本場でガチ「重慶火鍋」にチャレンジするのもこれからは旅の目的の一つになりそうだ。
珮姐老火鍋 魔都直営店:上海市静安区茂名北路185号2F
張園:上海市静安区威海路588弄
*いずれも最寄り駅は地下鉄2/12/13号線「南京西路」駅。
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