2018年11月6日、騰訊網によると、中国で木と木の間に渡した1本のロープの上に横たわって静かに眠る「仙人」が、話題となっている。
浙江省の黄岩九峰公園の林の中で、武術家の格好をした初老の男性が親指ほどの太さのナイロンロープ上に寝そべっている。ロープは5メートル間隔に立つ2本の木の間に張られており、たった1本のロープ上で寝る姿は、遠くから見るとまるで空中を漂っているように見える。しかも、ロープの上で自在に動くことができるのだ。
(体を支えているのは1本のロープのみ 出典:騰訊網)
この人物は55歳の梁岩国(リャン イエン グオ)さん。かつて師匠について武術や身体鍛錬術を学んだことがあるという。梁さんは7年前、末期の咽喉がんと診断された。手術は成功したが、医師からは「体調を整えなければあと半年の命」と言われたという。そこで梁さんは奥深い山にある古い廟に籠り、半年間修養した。
山に籠もるなかで、精神と身体の鍛錬としてこの「睡縄功」に取り組み始めた梁さんだが、最初は両手に棒を持って支えていても、ロープに寝ようとするとひっくり返って転倒してしまったとか。そこから少しずつ慣れていき、最初は数分間、それがやがて数十分になり、今では1日以上できるようになったとのことだ。
(静かに瞑想する梁さん 出典:騰訊網)
「睡縄功」の修練に取り組む中で、梁さんは師匠から送られてきた薬草に関する本を読んで研究し、自ら薬草を採集して服用した。1年が経つと、声を出すことができなかった梁さんは話ができるようになるまで回復して医者を「奇跡だ」と仰天させ、百薬の知識まで手に入れた。手術から7年が経過した今、梁さんの体はどんどん快方へと向かっている。
(百薬の知識も手に入れた 出典:騰訊網)
「ロープ1本でがんを治した」として、梁さんはたちまち村の有名人に。師と仰ぐ者、学びに来る者、病気を治しに来る者が後を絶たず、海外からも噂を聞きつけ「弟子」がやってくるようになった。今では晴れた日には梁さんと多くの「弟子」たちがロープ上で静かに佇む様子を見ることができる。すべて無償で指導しているというから驚きだ。
(今では国内外から「弟子」がやってくる 出典:騰訊網)
「武術の心得がなくても大丈夫。頭、肩、尻とロープとのバランスが大事というだけでね。技巧は二の次。一番大事なのは、心静かにして雑念を取り払うことだよ」と梁さんは語る。
日本でも広く知られている中国の武侠小説の巨匠・金庸氏が先日惜しくもこの世を去った。縄の上にいる梁さんの優美な姿は、まさに金庸氏が遺した作品『神鵰剣俠』のヒロイン・小龍女を想起させるのである。
(情報源:https://new.qq.com/omn/20181106/20181106A0FLS5.html)
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