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2024.03.11
パンダの顔認証や声紋収集・・・最新技術を駆使した野生動物保護の取り組み

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3月3日は世界野生生物の日だった。ここ数年、生態系や希少動物の保護に一層の力を入れている中国では今年「野生動物のインテリジェントな保護システムの構築」をテーマとした関連イベントが行われた。科学技術の急速な発展は野生動物保護の分野にも変化をもたらしており、続々とハイテクな設備やシステムが出現している。中国を代表する希少動物のジャイアントパンダの飼育基地がある四川省成都市でも、「黒科技」(ブラックテクノロジー)を用いた野生動物保護体制の構築が進んでいるようだ。

 

■パンダの「顔認証」システム
飼育しているジャイアントパンダについて、さまざまな角度や時間帯、行動の画像を撮影してデータベースを構築。パンダの画像をアップロードすると、コンピューターがデータベースを参照してスマートかつスピーディーに個体を識別する。また、見知らぬパンダに遭遇した時にはその具体的な情報や特徴を「スキャニング」してデータベースに追加する。現時点で、システムによるパンダの個体認識精度は97.26%、歩行、よじ登り、ひっかき、摂食などの行動認識精度も97.06%と非常に高い水準を実現しており、データベースの充実を続けることで精度がさらに高まることが期待されるという。

 

■赤外線カメラによるスマートモニタリング
野外に配置された赤外線カメラが温度変化に反応して写真やビデオを撮影し、送受信基地局を通じてリアルタイムでサーバーデータベースに伝送、動物学とコンピューター画像認識の技術を駆使して種や個体を識別し、野生動物の野外スマートモニタリングネットワークを構築する。現在、ジャイアントパンダ、ターキン、レッサーパンダ、オナガゴーラル、ベンガルヤマネコ、ツキノワグマ、キエリテン、カラニジキジ、ベニジュケイなどの希少保護哺乳類、鳥類のデータ伝送に成功している。

 

■野外動物の声紋収集装置
野生動物声紋収集装置は「音圧」を感知すると、動物の鳴き声だけでなく風や水の音、人工的な騒音などを含む声紋データの収集を開始する。データはストレージプラットフォームに蓄積され、AI認識モデルによる分析を通じて必要な動物の声紋データのみを抽出する。現在、成都市では鳥類の声紋モニタリング作業をすでに実施しているとのこと。将来的にこのシステムがスマートフォンのアプリとして普及すれば、自分の住まいの近くでどんな種類の鳥たちが生活しているかが瞬時にわかるようになるかもしれない。自然散策もより一層楽しくなることだろう。

 

成都市ではこの他にも、負傷して保護した猛禽類を自然に返す際に小型の衛星追跡装置を装着して、その移動ルートや生態、習性を記録し、鳥類の保護研究を支援する取り組みなども行われているという。

 

(出典:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1792531632842896633)

 

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