世界各国でコロナウィルスの変異種が猛威を奮っている。こちら台湾でも、このブログを書いている今日(5月11日)はコロナによるパンデミックが始まって最も深刻と言える事態が起きている。
チャイナエアラインの操縦士と隔離専用ホテル、その家族や接触者との間で感染の連鎖が起き、10日までに約40人の感染が判明した。対策本部では感染者たちの感染ルートを洗い出し、ホテルのバーやレストランなど、感染者が利用した施設や店舗の公開に踏み切った。
感染源をはっきりとさせる事でその後の感染をゼロにしようと計画していた矢先、宜蘭のゲームセンターで5人の感染源が全く分からないクラスターが発生したのである。
11日の時点で台湾での感染者数はトータル1210人、事実上の市中感染が始まってしまったのだ。これにより警戒レベルを2に引き上げ、屋外での500人以上のイベントや屋内での100人以上の集まりが禁止された。
台湾のコロナ対策の日本とは違う点は「スピード」だ。毎日台湾、日本、それぞれのニュースを読んでいる筆者はそのスピード感の違いをまざまざと感じる。クラスターの発表と同時に提示された警戒レベル2の禁止事項、注意事項は全て「本日から」のもの であって、日本のような少し余裕を持たせてからの対応とはまるで違う。今後の台湾の対応が世界の見本になる事を(不謹慎な書き方になってしまうかもしれないが「信じている」という意味もこめて)期待している。
大きな変化があった為前置きが長くなってしまったが、今回のブログではレベル2に引き上がる前のホテルビュッフェの様子を紹介しよう。
コロナによって海外からの観光客が来られなくなり最も打撃を受けた施設の一つがホテルである。一時期倒産ラッシュが続いたが、有名ホテルは目まぐるしい復活を遂げている。台湾島内旅行がブームとなる中、常に満室になるホテルも珍しくない。
また一時期中止されていたホテルビュッフェも復活し、多くの台湾人で賑わうようになっていた。
地元の台湾人で賑わうフロア
ビュッフェというと、多くの人が同じ大皿の料理を取るイメージがあるので、このコロナ禍少々不安な点があるが、「料理を取りに行く時は必ずマスクを着用」というルールのもと営業していた。
フロアの至るところに置かれた注意書き
1人ずつに置かれたナイフやフォーク
今までは沢山の食器から自分用のものを取り出す方式であったが、1人ずつに食器を配る事で感染予防をしていた。
消毒も各地点に設置されていた
デザートはかなり写真映えを狙っているのがよくわかる
誰も手をつけていない伝統的なデザートのコーナー
海外からの観光客がほぼゼロになってしまった事から、台湾人にとっては日頃街中で食べられるような伝統的なデザートは残念な事に誰からも食されていなかった。
これらの写真は警戒レベルが2に上がる前のものだが、コロナ禍でも生き残ろうとするホテル業界の様子が少しでも分かっていただければと思う。今回のレベル引き上げによってまたいろいろな変化や制限が生まれると思うが、ぜひ俊敏な対応でコロナを抑え込んでほしい。
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