新型コロナウイルスのオミクロン変異株による感染が世界的に急速に広がる中、日本では3回めのワクチン接種が始まっている。腕に針を刺してワクチンを注入する予防接種は、小さな子どもはもちろんのこと、大人でも「できれば打ちたくない」と思う人は多いだろう。しかも2度3度と打たなければないとなれば、なおさらである。
そんな針を打たれるのがイヤ、という人にとって朗報となる注射技術がこのほど中国で開発され、発表された。上海市にある同済大学の研究グループが1月17日、中国では初めてとなる針なしの注射ロボットの研究成果を発表した。中国の神話に登場する弓の名手にちなんで「後羿」(こうげい)と名付けられたこのロボット、一体どうやって「ニードルレス」でのワクチン接種を実現するのだろうか。
グループメンバーの話によれば、全自動注射ロボット「後羿」のプロセスは大きく3つに分けられる。まずカメラで被接種者を撮影し、この画像を基づき3Dモデルを構築、接種部位と接種角度を正しく識別する。次に、7軸制御の高性能ロボットアームと高精度の力制御アルゴリズムによって、注射器の先端を注射部位にピッタリと接触させる。そして、注射器の先端から高い圧力によりワクチン液を発射、液体は高速で皮膚を貫き想定の注射部位に入り込む。
空気の力を針代わりに使った「後羿」が持つもう一つの長所は、スピーディーな連続注射が可能な点だ。1回の注射にかかる時間も0.5秒と非常に短く、注射量の精度は0.01mLと正確だ。新型コロナワクチン接種だけでなく、様々な種類の、様々な用量の注射に用いることができるほか、注射の深さも自由に調節可能であり、皮下注射、筋肉注射のいずれにも使える。
気になるのは注射されたときのチクリという痛さがあるのか、という点だが、研究グループによれば注射器が皮膚の表面にぴったりとくっつき、垂直に接触することによって痛みは小さくなるとのこと。針が刺さるという恐怖感がないのも、気分的に楽かもしれない。
(情報源:https://j.eastday.com/p/1642492962049934)
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