樹木が生い茂った林の中を縫うように、ドローンたちが高速で飛んでいく……まるでSF映画のようなシーンが、現実のものになろうとしている。浙江大学の研究グループがこのほど、未知の複雑な環境下における単体および集団ロボットのナビゲーション、障害回避技術を開発し、その成果が5月5日に工学系学術誌サイエンス・ロボティクスの巻頭論文として発表された。
ドローンの編隊が空中でパフォーマンスをするというのは、技術が発達した現在ではもはや珍しいことではない。しかし、これまでの技術では予め衛星による測位を行って軌跡をプログラミングすることで編隊飛行を実現してきたため、地上コンピューターによる制御が失われるとドローンたちはたちまち散り散りになり、障害物にぶつかって墜落する可能性があった。ドローンがそれぞれ自身の状況をリアルタイムで把握し、障害物を感知、回避しながら自由自在に飛べるようになる、というのが大きな課題だったのだ。
それを実現したのが、浙江大学が開発したドローンシステムである。単体のドローンは手のひらに収まるような、スズメほどの大きさで非常に軽量だが、搭載されている視覚デバイス、コンピューティングリソースのみによって、屋外の樹木が複雑に生い茂る環境で周囲の障害物を感知し、自身の位置を測定するとともに、飛行経路を瞬時に生成する。自ら障害物を積極的に避けながら、単体でも集団でも飛行することができるのだ。
今回の開発では、図面の設計からハードウェアテストまで、アルゴリズムの開発からコードの編集まで、実験・テストからシステムの最適化に至るまですべて浙江大学の研究グループが自ら完成したという。障害物を自ら避けて飛行するドローンは、火災などの救援活動、人間が到達できない地域の地形探査を始め、日常生活の様々なシーンでの利用が想定される。
人類の活動を手助けしてくれ、より良い生活へと導いてくれる、人類にとっての良き相棒であるロボットやドローンが、最新技術によりますます賢くなっていく。
(出典:https://xw.qq.com/cmsid/20220514A0AFJB00?f=newdc)
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