中国の時代劇ドラマが日本でもジワジワと注目を集め、ドラマに出演する若手俳優ファンも増えている。中国ドラマの人気作といえば、宮廷ドラマを含め、歴史的背景を舞台にした時代劇の作品が多い。繰り広げられる男たちの熱き戦いや胸キュンのラブロマンスを含んだそのストーリー構成だけではなく、豪華で美しい衣装とスケールが大きく、リアルなセットも魅力で、多くのファンの心をつかんでいる。
今回、ブログでとりあげるのは、こうした時代劇人気を支えるセットが見学できるドラマの撮影地・「横店」。正式には「横店影視城」といい、中国版ハリウッドとも呼ばれているところ。日本でいうなら「映画村」のような場所だ。
リアルすぎるテーマパーク!(横店)
この「横店影視城」は、浙江省の横店鎮にある中国最大級の映画・ドラマの撮影地で、1996年に最初の建設がはじまり、徐々にその数を増やしている。今なお続いている。「秦王宮」、「明清宮苑」、「清明上河図」、「広州街・香港街」、「圓明新園」といった主要エリアのほか、小さなエリアを含めるとその数は10ヶ所以上あり、もはや「横店」の街全体が巨大な撮影セットになっている。
厳かな存在感をはなつ正門(横店)
こうしたエリアの撮影セットは一般に公開されていて、中国国内でも人気の観光地であり、ドラマや若手俳優“推し”の熱狂的なファンが訪れる「聖地」でもある。もちろん、当日に実際ドラマを撮影している場所へ入ることはできない(立ち入り禁止テープやロープで囲まれている)が、タイミングが合えば、ドラマの撮影準備をしているスタッフやエキストラ、出演俳優に出会うチャンスはある。
セットの製作工程を見ることもできる(横店)
当日、撮影が行われているかどうかは、上を見ると分かると言うのは、推しドラマと同じシーンを撮影したいと足繁く通う強者ファン。撮影している場所の近くにはほぼクレーン車があるのだとか。クレーン車を目指して歩けば、かなりの確率で撮影隊に出会えるらしい。
映え写真撮影スポットも満載!(横店)
ちなみにエキストラのほとんどが地元の人。待ち時間にフードデリバリーを受け取っている姿や携帯で話しながら街を歩く姿を見ると、その時代劇衣装とのギャップに思わず笑みがこぼれる。観光でもコスプレ衣装で歩けば、エキストラに間違われる?かもしれない。
レンタル衣装で古代へタイムスリップ⁉︎(横店)
ところで「横店影視城」で唯一の難点を挙げると、その交通アクセス。公共機関を使うなら最寄りの高速鉄道(新幹線)駅からバスかタクシーでの移動しかない。「義烏(イーウー)」という高速鉄道駅から車で1時間ほどかかる。海外からの観光客が自力で行くにはハードルが高いが、現在、(高速鉄道の)「横店」駅が建設されているので、完成するとアクセスがかなり便利になることが期待される。
さて、本回から数回に分けてその「横店影視城」の中でもはずせない人気エリアの見所を紹介していく。
横店影視城:浙江省金華市東陽市横店鎮
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