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中国のEV大手であるBYDが4月10日、業界初となる新エネルギー車専用スマート車体制御システム「雲輦」を発表した。5年の時間を懸けて数十億元もの費用を費やして開発した、BYD会長兼CEOの王伝福氏曰く「極端な話、タイヤが一つ外れたとしても車体は安定走行可能」というそのシステムは、一体どういうものなのか。
「雲輦」システムは、スマートセンサーアーキテクチャー、スマート演算センター、スマートコントロール技術、重要部品から構成されている。スマートセンサーアーキテクチャーは50を超えるセンターを駆使し、人、車、道路、クラウド、システムという5つの次元から、車両の環境変化をリアルタイムに察知する。
スマート演算センターはさまざまな通信・信号インターフェースに対応しており、センサーアーキテクチャーで読み取ったデータを基にして、クラウドコンピューティングを通じて路面の状態、車の姿勢、タイヤの負荷といった情報をスピーディーに算出、ベストなコントロールプランを出力する。演算能力の高さ、セキュリティレベルの高さ、EMC(電磁環境両立性)、信頼性などさまざまな面で業界トップクラスの性能を誇るという。
そして、スマートコントロール技術では、高さ、剛性、振動減衰、アクティブフォースコントロール、縦−横−垂直の融合制御、スマート運転との協同といった技術が含まれている。BYD自動車エンジニアリング研究院院長は「快適な乗車体験には車体の上下方向、左右方向の傾きや地面から伝わる振動を抑制する必要がある。雲輦は車体を上下に分割してそれぞれコントロールしており、高速走行でカーブを曲がる時には左右への傾きを抑え、急加速のときには前後への動きを効果的に抑える。悪路走行時には上下の振動を抑えてくれる」と語る。BYDが目指したのは「絶対に車酔いしないEV」とのことである。
研究開発に巨額の費用が投じられ、50を超えるセンサーを搭載して最新鋭のコンピューティング技術を駆使するという「雲輦」システムは、さすがにいきなりリーズナブルな車を含めた全車種に標準装備、というわけにはいかず、ハイエンド車種専用の装備になるようだ。日進月歩でさまざまな新技術が生み出される中国の新エネ車産業には、「次はどんな『ブラックテクノロジー』を繰り出してくるのか」というワクワク感がある。「タイヤ一つ外れても安定」する乗り心地とはどんなものなのか、一度試してみたい。
(出典:https://www.163.com/dy/article/I22GERCV05278VAD.html)
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