現実の世界に仮想世界を重ね合わせたAR(拡張現実)は、実にさまざまな可能性を秘めた新世代技術であり、日々新たな技術やサービスの研究開発が進んでいる。中国のメーカーはこのほど、屋外での使用をメインに考えた、完全独立型のARグラスを発表した。
開発したのは、杭州李未可科技有限公司(LAWK)だ。10月17日に発表された「李未可」ブランド初のARグラス「Meta Lens」は、これまで開発、発売されてきたARグラスの大多数がシアター、ゲームなどの屋内エンターテインメントを主な利用シーンに据えてきたのに対して、屋外で使うことでその真価を十分に発揮できるというコンセプトになっている。それは、「携帯できるARグラス」から「装着したまま活動できるAR」への進化だという。
屋外でARグラスを用いる上での大前提となるのが、屋外活動で邪魔にならないレベルの大きさ、軽さだ。「Meta Lens」は、パッと見たところ通常のスポーツ用サングラスと区別がつかないほどのコンパクトで、長時間の使用も苦にならない装着感を実現した。また、AR機能は高いハードウェアスペックが求められ、電力消費も少なくないことから通常はスマートフォンなどの「親機」を一緒に持ち歩く必要があるが、「Meta Lens」は本体に高性能なクアルコム製ウェアラブル端末用演算チップ「Snapdragon Wear 4100」を搭載するとともに、4G通信用eSIMやWiFi通信機能によりネットワーク接続を確保したことで、単体での作動が可能に。装着しているだけでさまざまな情報の読み取りやデータ通信が行われ、より手軽に屋外でのAR体験を楽しめるのである。
また、電力供給面では重量バランスも考慮した上で左右両側のテンプルにバッテリーを搭載して十分な給電を確保した。さらに、AIによる音声言語対話システムも導入しており、歩きながら、走りながら、手を使うことなく文字と音声で天気などの情報を確認したり、音楽プレーヤーや電話の応答など各種機能の指示を出すことができる。まさに「装着したまま活動できるARグラス」なのだ。
今回発表されたのは廉価版の「Meta Lens S1」と心拍数測定機能を搭載しよりスポーツ使用に特化した「Meta Lens S1 Pro」の2タイプ。価格は無印版が3999元(約8万円)、Pro版が4999元(約10万円)で、それぞれ初回発売価格が1000元引きとなっている。ARグラスを掛けて気軽にジョギングやサイクリングに出かける日常生活が、いよいよやってくる。
(出典:http://www.hnetn.com/article/article.asp?id=1182100&bid=8550)
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