新型コロナの爆発的感染は、欧米や中国が開発したワクチンの接種が進んだことにより世界的な感染は一時期落ち着きかけた。しかし、欧州ではここにきて再び感染が拡大しており、ワクチンの追加接種とともに新型コロナの特効薬の研究開発が改革で進められている。中国でも散発的な感染が続き地域的なロックダウンが繰り返される中で、北京大学の研究者が画期的な新型コロナ特効薬の開発に成功したようだ。
科学技術分野を扱う中国政府系メディア・科技日報が18日、中国で自主開発された新型コロナ特効薬DXP-604がウイルスの変異による人体への攻撃を防ぐとともに、患者の体内のウイルス量を大きく低下させ、息苦しさ、味覚や嗅覚の減退といった症状が明らかに改善し、一部の患者がすでに健康を回復して退院したと報じた。
報道によれば、さまざまな新型コロナ治療薬候補の中で特にこの薬が優れているのは、他の薬は「2つ1組の中和抗体」によってコロナウイルスが変異して受容体から逃避するのを防ぐという「抗体カクテル療法」であるのに対し、この薬は単独の中和抗体でウイルスの変異を防ぐことができる点だという。また、人体にもともと存在する中和抗体を原型として作られている点も大きな特徴とのことだ。
頻繁に変異を繰り返す新型コロナウイルスの治療薬開発に当たっては、株の変異への対応という高い要求が課される。北京大学の謝暁亮教授によるグループが研究を進めていた薬品DXP-604も当初はDXP-593という別の薬品との「カクテル」が想定されていたが、新たな研究方法によりDX-604単独で変異株による攻撃を防ぐことができるという「サプライズ」な発見があったという。
DXP604は、新型コロナウイルスを「動くも地獄、動かざるも地獄」の状況に追いやるという。すなわち、ウイルスは変異しなければDXP-604に中和されることになり、変異して受容体から逃れたとしても、変異しすぎて人体細胞と結合できなくなってしまうのだ。謝教授は「われわれが求めていた、スーパー抗体だ」と語る。
謝教授によれば、DXP-604は現在中国国内で第2相臨床試験を実施中で、国薬集団とともに海外でも第2相、第3相臨床試験を進めているという。また北京市ではすでにDXP-604を北京地壇医院でコンパッショネート使用(未承認薬の人道的使用)が認められた。謝教授は、一日も早い正式認可の実現に期待を寄せている。
(出典:https://xueqiu.com/4983115843/203455087)
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