新型コロナウイルスの影響が更に強まっている現在、外出を控え、大勢で集まらないことが中国国内で常態化している中、国内のバラエティー業界で「雲録制(ユンルージー)」という新しい収録モデルが現れました。
「雲録制」とは、司会者や番組ゲストが一堂に会する必要がなく、携帯電話や他の機器でビデオ接続を行って、オンラインで画面を収録する方式です。目下、各衛星テレビ局やネット映像チャンネルでは、「雲収録」方式で制作した数多くのバラエティー番組を放送しています。
今回は、そんな「雲録制」を採用しているいくつかの番組をご紹介いたします。
●湖南衛視「歌手SINGER・打当之年」
実力派の歌手7名が毎回1曲を歌い、スタジオにいる500人に投票してもらいます。
毎回、新しい歌手が登場し、最下位が淘汰される歌番組です。番組は開始してからすでに8年目になりますが、今年はMISIAが日本人歌手として初登場しました。
しかし、2回放送された後、新型コロナウイルスの蔓延で、スタジオ収録が難しくなり、3回目からはネットでオンライン投票という形に変わり、台北、上海、北京、日本にいる歌手を中継で繋いで、収録しました。
MISIAは日本から「一緒に頑張ろう」という思いを込めて、3回目で東日本大震災の復興応援メッセージソング「明日へ」を歌いました。
MISIAは1万本のキャンドルに火をつけ、新型コロナウイルスと戦う中国にエールを送り、その深い祈りを込めた全身のパフォーマンスが中国全土で大きな感動を呼び、ネットユーザーらからは次々と「1位にふさわしい」という絶賛の声が寄せられました。
※写真はネットより
●湖南衛視「天天雲時間(毎日グランド時間)」
司会者・汪涵(ワンハン)が、長沙のスタジオでビデオを通じて、各地にいる「天天兄弟」やゲストをつなぎ、「雲シェア」「雲クイズ」「雲美食」「雲公益」などのコーナーを設けて進行しているバラエティートーク番組です。
※写真はネットより
●浙江衛視「我們宅一起(一緒に家にいよう)」
「キープランニング」「エース対エース」などリアリティー番組で人気になったメンバーを招待し、実際の家での生活を皆さんに見せる番組です。
※写真はネットより
●Youku「好好運動(しっかり運動をする)」&「好好吃飯(しっかりご飯を食べる)」
毎日、一人のタレントを招いて、生放送を行い、皆に料理を教えたり、一緒に運動をしたり、また病気の感染を防ぐためにどう精神力を養っていくかを教えたりするミニバラエティー番組です。
※写真はネットより
●愛奇芸「宅家点歌台(歌をリクエストするチャンネル)」
毎回1名の歌手が、各リクエスト者の個人的な物語に基づいて、自宅で歌を創作し、Vlogを番組で放送。ユーザーに素晴らしい癒しの音楽物語をもたらす、前向きで面白く、しかも温かい音楽を題材した番組です。
※写真はネットより
中国メディアの20日に行った統計によると、世界中の感染者は23万人を超え、死亡も1万人の方が亡くなっているそうです。
「雲録制」のような収録形態がこれからどうなっていくか分かりませんが、ともかく、皆さんもしっかり予防対策をし、マスクをつけ、こまめに手を洗って消毒し、出来るだけ人が多い感染しやすいところに行かず、体調管理をしっかりしていきましょうね。
一日でも早くこんな状況が落ち着くことを願っています。(フライメディア・ウ)
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービスをご提供している会社です。
本日御紹介した「雲録制」関連についてもっと知りたい方、写真の使用をご希望の方は、是非お問い合わせください。