8年前のことですが、ある噂を耳にしました。その噂とは、「中国の新疆ウィグル自治区のカナス湖に、謎の未確認生物がいるらしい・・・」というものでした。
そして、ある番組でその真相を確かめることになり、私は撮影クルーとともに現地へ向かいました。日本から飛行機を2回乗り換え、合計9時間の空の旅を経て、更に車で1日約1千キロを走行し、やっと目的地のカナス湖に着きました。
カナス湖は中国とロシア国境の接触地域にあり、当時は遊牧民族しかいないような、あまり開発されていない地域でした。自然の景色は「中国のスイス」とも呼ばれていて、とても美しい場所です。氷河期に残った湖で、水深は深く、水温も低いです。何十年も前から、この湖にはとても大きな怪物がいるという伝説があり、周辺の遊牧民の馬や牛などが湖で食べられてしまったり、人が食べられてしまったというような、怖い伝説がたくさんありました。
そのため、30年前にNHKの調査チームも現地に赴き、1か月程調査をしたそうですが、怪物の姿を見ることはできませんでした。
僕たちも時間をかけて調査と撮影をしようと、現地に数日間滞在しましたが、やはり何も発見することはできませんでした。しかし、夜に湖の周辺でクジラが水面を叩いているような大きな音が聞こえてくるという、不思議な現象を体験しました。あれは一体なんの音だったのでしょうか・・・。
あれから8年が過ぎましたが、今でも不思議な現象が起きたり、謎の生物が目撃されているのか気になります。また行ってみたいなと最近よく思い出します。