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2024.04.01
鉄道交通にも「水素の音」…中国で水素エネ列車試験運転成功

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■さまざまな分野で研究が進む水素エネルギー

環境に優しい次世代エネルギーとして注目されている水素エネルギーの利用に関するさまざまな分野の研究開発が進んでいる。われわれにとって最も身近なのは水素エネルギーを動力源とする燃料電池車の開発だろう。2026年の実用化を目指すトヨタをはじめとする日本勢が燃料電池車の開発でリードしているようだが、中国では水素エネルギーを使った列車が実用化まであと一方のところにまで迫っている。

 

■水素エネ通勤列車の試験運転に成功

吉林省長春市で3月21日、中国中車長春軌道客車(中車長客)が開発した中国初の水素エネルギー源市域列車(アーバントレイン、通勤列車)が試験運転を行い、設計時速の160キロでの運転に成功した。走行試験では列車に関連するすべてのシステムについて、さまざまなシーンを想定した性能検証も行われ、水素エネルギーを利用した軌道交通で新たなブレークスルーを実現したと中国メディアは報じている。

 

■1回の充填で1000キロ以上走行可能

報道によると、この列車は水素エネルギーを利用した動力システムを搭載。複数のエネルギー貯蔵、水素エネルギーシステムを分散して搭載するとともに、独自開発の水素・電力ハイブリッド管理制御システムによってエネルギー利用効率を大幅に高めると同時に、動力エネルギー供給のフレキシブル性、信頼性を高めたという。1キロあたりの平均エネルギー消費量は5キロワット時で、1回の充填により1000キロ以上の走行が可能だ。

 

■各種指標の検査もクリア、寒冷地での安定した走行も期待

中車長客の技術責任者によると、列車は水素動力システムや重要部品についての耐久性、高温・低温、振動、電磁両立性、防火、安全などに関する各種試験をクリアし、さらには列車全体の消費エネルギー、航続距離、信頼性、牽引力と制動力、動力学などのテストも実施したという。テストの結果、マイナス25度からプラス35度の環境において十分な走行性能を発揮することが確認された。東北地域や内陸地域などの冬に凍てつく寒さとなる地域でも安定した運転ができそうだ。

 

2008年からの10年余りで世界最長の高速鉄道網を作り上げた中国。今も時速1000キロクラスの超高速リニアをはじめとする次世代軌道交通の実用化に向けた研究開発を進めている。そのスピード感からすれば、水素エネルギーを用いたクリーンで快適な列車に乗って近距離を移動できるようになる日もそう遠くはないだろう。

 

(出典:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1794103319793691436)

 

 

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