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2023.07.01
竹を使ったエコでグリーンな高速鉄道列車ができる?

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短冊、楽器、家具、扇などの骨組み、食器などなど、いにしえの昔からさまざまな物の材料として使われてきた竹。環境保護や省エネ、持続可能性の実現といった概念が浸透する中で、古くから親しまれてきたこの素材が改めて注目されている。

 

■強さとしなやかさを併せ持つ有能な「竹」

竹の細胞にはセルロースとリグニンが多く含まれているため、木のような硬さを持つとともに木にはない柔らかさを備えており、曲げても折れにくい。一方で竹は加工方法により鉄やコンクリートよりも高い強度を持たせることができる。この柔軟性と剛性の組み合わせにより、研究者たちは特殊な竹の複合素材を開発した。複合材料の製造工程は、機械装置を使って生の竹を柔らかくして削り、厚さわずか0.15~1.5mmの細長い短冊状にし、樹脂製の接着剤を使って円筒形の型に巻きつけていく。接着剤が固って型から外しものに防腐塗料を吹き付けると複合素材の出来上がりだ。

 

■竹由来の複合素材を高速鉄道列車に

中国の技術者たちは、この複合材料を使った高速鉄道列車の開発に取り組んでいる。一般に時速200キロ以上で長時間走行する高速鉄道列車には非常に頑丈な構造が求められるため、主にアルミニウムやカーボンファイバーなどの複合材料で作られている。それを竹由来の複合材料で作ることで、従来の客車よりも軽量で高い耐久性、難燃性を確保できるという。

 

■資源の節約、二酸化炭素の削減にも大きく寄与

また、金属材料の生産には、鉱物の採掘だけでなく再生不可能な資源である大量の石炭が必要だ。石炭を燃やすと温室効果の原因となる二酸化炭素が大量に排出される。一方、竹は世界で最も成長が早い植物のひとつで、1日で1メートル近く成長する種類もある。しかも中国は世界有数の竹生息大国で、世界の竹の3分の1がここで育ち、毎年1億5000万トンの竹が生産されている。

 

竹を使った複合素材の車両が一般的になれば、資源を大幅に節約できる。車両が軽くなれば、列車を走らせるために消費される電力が減り、火力発電で消費される石炭を節約できる。1000万トンの竹の複合素材を使用すれば、4500万トンの粗鋼を節約でき、3000万トンの二酸化炭素排出量を削減できると試算されている。しかも、廃棄した車両を環境中で分解させることもできるのだ。

 

この先車両の開発、実験が順調に進めば、近い将来、エコでクリーンな竹製の再生可能高速鉄道列車に乗って移動するのが当たり前になる日が来るかもしれない。

 

(出典:https://www.toutiao.com/article/7195915218306728463/

 

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