浙江省杭州市で8日、中医薬文化デジタル健康生活館がオープンし、伝統的な中国医学とデジタルイノベーションが融合した新しい中医文化体験ができるようになった。
■AIが要望に合わせた「香り」を調合
館内に設置された「中医薬スマート保健香薫」機器は、利用者のニーズに合わせた「香り」をブレンドして放出してくれる。例えば「風邪を予防する香りを出して」とリクエストすると、機器に内蔵された「AI医師」がレシピを作り、3秒ほどで香りが漂ってくるのだ。スタッフによると、機器の内部には24種類の草薬が用意されているとのこと。出てくる香りを鼻から吸入することで症状が緩和し、特に呼吸器系や神経系の疾患で効果を発揮するという。
■裸眼3D技術を駆使した健康運動システム
また、伝統医学の理論をベースとした健康管理コンテンツとして設けられた裸眼3D技術による「八段錦デジタルマスター」も来場者の人気を集めている。八段錦は太極拳の準備運動としてよく用いられ、簡単な動きの中で足腰や心肺機能、胃腸の働きを強化して、免疫力向上につながるという。ゆったりとした動作で呼吸を整えることで心のリラックスにもなる。裸眼3D技術により先生がその場にいるかのような状態で動作を学べ、実際の動作に基づく採点結果からちゃんとマスターできたかを確認することができるようになっている。
■「四診」や健康相談もロボットにおまかせ
さらに、中国伝統医学のベースとなる望診(様子を見る)・聞診(音を聞きにおいをかぐ)・問診(聞く)・切診(脈を取る)の「四診」を行ってくれるロボットも館内に登場。AIを駆使して寒熱や虚実といった患者の体質を分析し、個人にマッチしたオリジナルの健康調整プランを提案する。利用者は先進技術を体験しながら、中国伝統医学の奥深さに触れることもできるのだ。このほか、病院をはじめとする衛生機関でも活躍する「AI医療カウンセリング」ロボットも用意されており、利用者が自らの健康状態を把握するお手伝いをしている。
社会におけるストレスの増加や豊かな食生活、そして新型コロナの感染拡大を経て、日常的な健康状態に対する市民の関心は高まる一方。「病気を治す」前に「病気を防ぐ」ことを主眼とする中国伝統医薬の考え方や手法は、現代的な科学技術と融合しながら今後ますます社会に浸透していくことだろう。
(出典:http://zy.china.com.cn/2024-01/09/content_116928011.html)
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