遠く離れた大都会にある大きな病院でしかできなかった難しい手術が、5Gネットワークとロボット技術の力によって末端の病院でも行えるようになりつつある。
浙江省杭州市の浙江大学医学院付属邵逸夫医院ロボット遠隔手術センターと、新疆ウイグル自治区アラル市にある同大学邵逸夫医院新疆生産建設兵団第一師アラル医院の手術台で18日、5G通信を利用した超遠隔国産ロボットによる肝臓切除手術が行われた。
この手術の「執刀医」は杭州側の外科医師で、アラル医院の外科医師が助手を務めた。患者はアラル市に住む女性で、左の肝臓に8センチの大きな腫瘤が見つかったとのこと。肝臓内には血管や胆管が複雑に張り巡らされ、その切除に当たっては非常に高い精度の技術が要求されるが、5000キロ離れた2人の医師の見事なコンビネーションにより手術は無事成功した。
浙江大学医学院付属邵逸夫医院は今年2月にも、院長らによる5G超遠隔国産ロボット胆嚢切除手術をアラル医院の患者に実施しており、杭州と新疆を結ぶ超遠隔ロボット手術は今回で3例目となった。
ロボットによる手術は低侵襲、精密、フレキシブルといった際立った長所を持つ一方で、操作を行う医師には豊富な臨床経験と高いレベルの技術が求められ、専門のトレーニングと試験を受けて資格を取らなければ実施することはできない。また、現在中国国内で手術ロボットが導入されている病院は大都市に集中しているが、実際には農村などの末端地域で特に必要とされているという。5G超遠隔ロボット手術はこのリソース配備の大きなギャップを埋め、医師と患者の時間を節約するだけでなく、経済的なコストの低減、治癒率の向上にも大きく寄与する。
今年4月末現在、中国国内の5G基地局は273万3000カ所に達し、ほぼすべての地級市や県の中心地をカバーしている。5G超遠隔ロボット手術を普及するためのインフラはすでに整いつつあり、コストも大幅に低減することが期待されるという。手術を担当した医師によれば、手術時にネットワークの遅延を全く感じることなく、非常にスムーズに操作ができたとのことである。
浙江大学医学院付属邵逸夫医院の蔡秀軍院長は、「新たな事物の発展は簡単なところから複雑なところへと進むプロセスである。今後自信をもってさらに難度の高い、より複雑な術式にチャレンジする」と語るとともに、今後末端の病院にロボットが数多く配備されることで、ロボットを通じた現地の医療人材育成も行えるようになるとの見方を示した。
(出典:https://c.m.163.com/news/a/I7LPOKTM053284K6.html)
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