今年の11月に放送されたTBSテレビの番組で、弊社が台湾中秋節に関するリサーチおよび現地ロケのコーディネートを担当させていただきました。私は上海出身なのですが、色々リサーチする中で、地域によって風習も異なることに非常に興味をそそられ、今年最も印象に残った内容となりました。そこで今回はちょっと季節外れではありますが、中秋節の知識および台湾の独特な風習について皆様にご紹介したいと思います。
旧暦8月15日(今年は9月24日)の中秋節は、日本であまり馴染みのないお祭りですが、台湾を含む中華圏では、秋の中秋節はみんなでお祝いをする大きなお祭りになります。
中秋節の丸い月は団欒を象徴し、「団欒節」とも呼ばれています。毎年、中秋節になると、人々は各地から家に帰り、家族と一緒に食卓を囲みます。
(まん丸お月様 出典:視覚中国)
昔から中秋節というと、家族全員が揃い、月を鑑賞しながら月餅を食べることが一般的ですが、最近、台湾地域の過ごし方は現代風になり、伝統的な月餅だけは物足りない感じになっています。
【月餅を食べる】
伝統的な月餅は満月を表した丸形で、アヒルの卵とあんこの中身が一番定番ですが、今では、高級ホテル・ハーゲンダッツ・スタバ・パン屋なども伝統的な月餅以外に期間限定のオリジナル月餅を出していて、バリエーション豊富で若い世代や子供たちに喜ばれています。
(オシャレでかわいらしい月餅 出典:ネット)
【バーベキューをする】
もともと中秋節には、家族で食卓を囲む風習がありましたが、最近は家の前や庭でバーベキューをするというスタイルが定着していて、台湾の独特な習慣となっています。
(月を愛でながらのバーベキュー 出典:緑蟲網)
ただ、これはそれほど古くから始まった風習ではないそうです。
焼肉のたれのコマーシャルから火が付いたようで、もともと焼肉好きな台湾人にすぐに浸透していったそうです。そのため、中秋節にはスーパーにお肉がずらりと並び、路上にもバーベキューの香りが広がっています。
(みんなでわいわいやるのが楽しい 出典:自由時報)
【文旦を食べてかぶる】
そしてもうひとつ、中秋節では文旦(ブンタン)を食べる習慣があります。台南の麻豆が文旦の産地として有名で、そのフルーティーな甘酸っぱさは、焼肉を食べた後のデザートとしてぴったりです!
台湾では柚子(ユズ)と呼ばれていて、子供を守るという意味の「佑子」と同じ発音で、吉や幸運の意味が含まれているため、中秋節の欠かせない食べ物となっています。
(フレッシュ! 出典:EYE SEE News)
文旦の楽しみ方は食べるだけではなく、文旦の皮で帽子を作り、子どもの頭にかぶせ、幸せに暮らせるように願うこともよくあります。
(おふざけではなく、幸せを願って 出典:電子報)
皆さんも、もし来年機会がありましたら、ぜひ台湾中秋節の独特な習慣を体験しに行ってくださいね。(フライメディア・ウ ピン)
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービスをご提供している会社です。
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