感染者が0になり喜びに沸いた台湾であったが、台湾海軍所属の軍艦でクラスターが発生したことで、台湾全土の感染者数が400人を超えてしまった。軍人や実習生は船を降りた後に街中で食事をしたりと出歩いている為、その後の感染経路を調べる為に尽力しているところだ。
台北の人々の暮らしは、あくまで徐々にはあるが、通常に近づいているようにも感じられる事もある。
平日昼の地下鉄MRTの様子
市民と市民同士がお互いに距離を保ってホームに立っているのが分かる。電車の中も自主的に席と席の間をなるべく空けて座っているようだが、混雑するにつれてやむを得ず隣り合わせに座る傾向だ。
通勤ラッシュの時間帯になると、かつての品川や新宿のラッシュのピークのようなギュウギュウ状態とまではいかないが、お互いの体が当たる程、混雑することもある。
「感染するのが怖いが、仕方なく通勤している。」というのが市民の本音だ。
台北駅地下の様子
普段と比べると人の数は明らかに減っているが、決して閑散とした状態ではない。
台北地下街でプラモデルを選ぶ若者達
ショッピングエリアに行くと、人気の店に行列が出来ていたり、カフェが満席になっていたりと、拍子抜けする程通常の様子と変わらない景色も見られるようになった。
大型スーパーでは検温を実施している
デパートやスーパーなど、体温基準を設定して一人一人チェックをする店もまだ多くあり、油断はできない状況だ。中には体温チェックをし、消毒をした後に最近の渡航歴を聞いてくる店もある。
高級デパートなどはサーモグラフィを使用し来店する人々の体温をチェックしている
以前店から姿を消した消毒用グッズの供給も元にもどりつつある
若者の間で流行り始めている「マスク用ファイル」
大切なマスクを可愛いプラスチックのファイルに入れて持ち歩くのが密かなブームだ。
飲食店では間を開けて席に座らせるような工夫がされている
コロナウィルスのことを忘れてしまいそうな程の日常の風景を見る事も徐々に増えて来ているが、まだまだ油断はできない、しかしながらこのままでは経済が回らなくなるという懸念もあり、日本と同じように討論が繰り広げられている。
一刻も早い終息を願うばかりである。(提供/フライメディア)