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2023.12.04
匂いの「通信手段化」を目指す、中国のデジタル嗅覚技術産業

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画像、映像、音声といった視聴覚コンテンツのデジタル化が実現した今、匂いのデジタル化も静かに進行している。中国初のデジタル嗅覚技術研究企業として2015年に誕生した「気味王国」(匂い王国)が独自の発展の道を切り開き、匂いをデジタル化していつでもどこでも香りを再現できる世界を目指している。

 

■視覚聴覚に比べて遅れている嗅覚のデジタル化
ある物質が鼻に到達すると、嗅細胞が物質の構造をキャッチして電気信号に変換し脳に伝達する。脳が「何の匂いか」や「どんな匂いか」や匂いの強さなどを判断して、われわれはその物質の「におい」に関する情報を認識する。感覚器官が電気信号に変換して脳に情報を伝達するというプロセスは、視覚や聴覚も同じだ。ただ、ビデオを何度も見たり、音楽を繰り返し再生したりと、視覚と聴覚はデジタルデータとして手軽に再現ができるようになったが、嗅覚ではまだそれが完全に実現できていない。もし実現できれば、テレビのおいしそうな料理を食べるシーンで、撮影現場と同じように料理の香りを味わうことができるようになるはずだ。

 

■遠く離れた人と匂いを共有するための技術
「気味王国」が柱として研究開発に取り組んでいる技術は、気体状態で匂いのレシピを再現することだ。気体の匂いを完全に再現するためには、匂い成分の組み合わせを再現するだけではなく、気体の流量を正確に制御することも必要になる。物質の匂いが持っているあらゆる情報をデジタルデータに変換しなければならない。「気味王国」では匂いの基礎となる分類方法を独自にまとめるとともに、膨大な匂いデータベースの構築を進めている。

 

また、匂いのレシピ作りやコーディング、伝送、端末での再現を実現するために「気味王国」はこれまでに140件以上の関連特許を取得してきた。独自のマイクロポンプとマイクロバルブの2つのコア技術を開発し、匂いの定量的かつ方向性のある伝達を実現した。DSP(デジタル信号処理)チップ、高分子材料、精密な匂い再現制御システムを組み合わせたソリューションを採用し、アプリやAPIなどのツールを介することで様々な応用シーンでの匂いの再現と制御ができるようになった。

 

■匂いが情報通信手段の一つになる未来を目指して
「気味王国」は21年、デジタル嗅覚製品の研究開発、生産、販売、体験を統合した、中国初のデジタル嗅覚産業基地「中国気味谷」(匂いバレー)の建設を開始した。また、現在までに首掛け型のデジタル匂い再現端末、小型匂い再現端末、デジタル嗅覚広告装置などの製品化に成功するとともに、映画・テレビ、自動車、スマートホーム、文化・観光、医療、メタバースなどの分野との連携を積極的に進めている。将来的には通信事業者のようなサービスを展開し、匂いを通じたユーザー間の意思伝達やコミュニケーションの日常化を目指しているという。

 

(出典:https://www.myzaker.com/article/64e2d99e8e9f09186c297703)

 

 

株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービス、ライブ配信サービスをご提供している会社です。

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