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2023.06.01
中国の国産機C919が就航、「2大巨頭体制」揺るがす存在になるか

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中国の国産ジェット旅客機C919が5月28日、中国東方航空の上海虹橋発北京行き9191便としてデビューを果たした。この160〜190席の中国国産ナローボディ機は、現在ボーイングとエアバスが90%のシェアを占める世界の民間航空機市場に風穴を開ける存在になるだろうか。

 

■営業運航が始まったC919

C919は2007年にプロジェクトが立ち上がり、10年後の17年に初飛行に成功、15年後の22年9月に中国民航局の型式証明を取得し、16年が経過した今ついに商業運行を実現させた。22年末時点ですでに32の顧客から1000機を超える注文を受けているとのことで、このうち中国東方航空が5機、中国国際航空が20機、海南航空集団が60機を調達するほか、中国国内のリース会社7社が計300機を注文しているという。

 

■量産体制も整えているというが…

同機を手掛けた中国商用飛機有限責任公司の幹部によると、同社ではすでに同機の量産能力を備えており、将来的には年産30〜50機を生産できるようになるそうだ。あらゆる重要製品の国産化に取り組む中国がついに営業運行を実現した国産旅客機は、中国の民間航空機市場の構図に大きな影響を与えることは間違いなさそうだが、欧米などの主要地域を含む世界の民間航空機業界の局面を変化させるためにはなおも時間がかかりそうだ。

 

まず、同機は中国当局の認証を得たものの、海外での認証取得は実現していない。世界の主要市場に参入するためには欧州航空安全機関(EASA)や、米連邦航空局(FAA)の型式証明を取得する必要がある。日本が進めた国産ジェット旅客機「スペースジェット」(旧MRJ)開発プロジェクトは、FAAの型式証明取得に行き詰まったことが影響して今年2月に開発中止となった。

 

また、C919は営業運航を実現したばかりで運航の規模や経験、保障体系といった点でボーイングやエアバスの旅客機に及ばないほか、ボーイングやエアバスは小型から大型まで幅広いラインナップをカバーする強みを持っており、すぐには世界の旅客機業界の「2大巨頭体制」を打ち崩すことは難しそうだ。

 

■C919の就航が持つ長期的な意義

一方で、同機開発の意義について「巨大な市場を持つ大国において、自前の飛行機がないというのは問題だ。とりあえず作って飛ばすことに成功させ、旅客機の国際的な循環や分業体制に参入し、そのシステムを十分に把握できるようになれば、少しずつライバルに圧力をかけることができるようになるのだ」との声もある。中国の国内旅客市場規模は30年に欧州域内市場を抜き、40年には北米域内市場を抜くと予測されている。C919の成功は、10年20年後の将来に向けて中国が旅客機製造業界のメインプレイヤーとしての地位を築くための大きな「初めの一歩」という意味を持っているようだ。

 

(出典:https://finance.sina.com.cn/chanjing/gsnews/2023-05-31/doc-imyvrtce6661616.shtml

 

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