中国の出前サービスは日本では見かけない新しいビジネスモデルです。出前サービス会社が提供している専用アプリを使って、いろいろな飲食店の宅配メニューを注文することができます。その配達を出前サービス会社の配達スタッフが顧客に届け、顧客から配達料(2元~5元)を上乗せして徴収し、お店から売上高の10%~15%を徴収するというビジネスモデルです。
2015年~2016年中国出前市場の交易規模及び成長率
現在、中国では餓了麼,美団外買、百度外買の3社で出前市場シェアの95%以上を占めているそうです。2016年、中国人は1700億元(約2兆8900億円)の出前を利用したそうです。
先月、出張先の北京で、人生初の中国の出前サービスを体験しました。
日本に帰る前日の夕方、空港近くのホテルに泊まることになりました。しかし、夕食を食べようとホテルのスタップに聞いたところ、ホテルの中には、近くでもレストランはなく、出前しかできないと言われました。
「美団外買」のスマホアプリ
仕方なく出前サービス・美団のスマホアプリをダウンロードし、試しに注文してみたら、意外に簡単にできました。お客さんの居場を自動的に特定し、近くにあるレストランの情報がすぐに表示されました。気に入りのお店のページを開くと、美味しそうな料理が現れ、好みの料理を選択し、会計ボタンを押すと、モバイル決済、現金着払いという支払い方法を選べます。
届いた時の商品状態
近年、中国のモバイル決済の普及率が高くなっていて、買い物、公共料金、飲食、レジャーなどほとんどモバイル決済になっています。そのメリットとしては、お釣りが出ないことと、割引をもらえるそうです。2017年6月20日に日本銀行が発表した調査レポートには、日本のモバイル決済の利用率が6.0%なのに対し、中国は98.3%という驚きの数字が出ているそうです。
ボリューム満点の出前料理
今回、私が注文した料理はジャガイモスライスの甘酢炒め、豚肉スライスの辛みそ炒めと白ごはんの3品。初注文のお客さに対し、値引きサービスもあるので、今回の注文はわずか17元(約289円)でとてもお得でした。
注文する際、配達時間が表示されていて、指定の時間に着かない場合、配達スタップが事前に連絡してくれ、とても安心しています。ただ、不思議なのは、今回泊まったホテルはビジネスホテルで、配達スタップがホテルのフロントに通せず、客室まで商品を届けてくれたことです。セキュリティ的には問題がないかしら⁉と思いました。商品のボリュームはかなり多く(一人で食べきれないほど)、味も美味しかったですが、残念なのは、ご飯がちょっと冷めていました。
とにかく、面白い体験でしたので、これから、中国に行く予定の皆さん、是非中国の出前サービスを体験してください。
(出前に関連情報:http://www.sohu.com/a/125150162_115362 )
(中国のモバイル決済の出典:http://(http://www.boj.or.jp/research/brp/psr/psrb170620.htm/))
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