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2022.05.16
コロナ封鎖の上海で活躍する『大白』と『小藍』とは?

2022年、コロナ封鎖が続く上海での会話或いはチャットにほぼ毎日のように登場するのが『大白(ダーバイ)』と『小藍(シャオラン)』という言葉。

 

『大白』は、もともとディズニー映画『ベイマックス』に登場する白くて大きいケア・ロボットのニックネーム(中国語)だが、今では、新型コロナ感染対策用の白い防護服を着た人を呼ぶ愛称として定着している。

 

小区でのPCR検査(上海)

 

白い防護服というと、医療従事者が作業時に着用しているケースが多いため、『大白』=医療従事者とイメージしがちだが、実はそうとは限らない。隔離施設などのケア、PCR検査、感染者の搬送、消毒作業、感染性廃棄物や医療ゴミ収集といったことも『大白』が対応する。つまり、現場の第一線で働く人が白い防護服を着て、『大白』に“変身”するということだ。そのため、『大白』は、医療従事者以外に、警察官、清掃作業者、車両運転者から社区(コミュニティ)担当者や小区(住宅団地)のボランティアまでさまざま。

 

デリバリー配達員の中にも「大白」を見かける(上海)

 

今回は、小区で活躍する、地域密着の『大白』や『小藍』のボランティア活動について紹介する。

 

コロナ封鎖以来、小区内には多かれ少なかれ、住民ボランティアグループが発足した。メンバーは、小区或いは同じ棟で立ち上げたチャットグループ内で有志を募って構成される。そして、この住民ボランティアも時には白い防護服を着た『大白』になる。それが、小区内でPSR検査時や陽性者が出た棟への物資運搬時だ。さらに、PCR検査では医師や医療関係者のサポートに就くこともある。例えば、PCR検査コードのスキャンや検査順番の誘導といった人(住民)と接触する、距離が近い作業に対して、白い防護服を着て対応する。また、小区内の感染者が発生した場所、或いは濃厚接触者が住む場所の物資運搬などもする。

 

小区のPCR検査には欠かせない存在の住民ボランティア(上海)

 

一方で、『小藍』ボランティアの活動は、どちらかというと“裏方”的なものが多い。一歩も外に出ることができない小区で、デリバリーされた物品を正門から注文者の部屋まで運搬したり、政府の配給品を分配したりといった作業が主な活動また、正門で、デリバリー配達員から受け取った商品に消毒もするが、住民と接触する機会は少ない。『小藍』は青い防護服のほかに帽子、マスク、手袋など全て青一色。そのため、『小藍』と呼ばれるが、防護服の色が、それぞれの名前の所以になっている。

 

配給品を降ろす住民ボランティア「小藍」(上海)

 

封鎖が続く厳しい環境下でも、多くのボランティアに支えられて、ようやく全市で

の「社会的ゼロコロナ」達成の兆しが見えて始めてきた上海思わず声が出るー「上海加油!(頑張れ!上海)」

 

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