科学技術の進歩が著しい中国では、日々新たな技術や製品が「黒科技」(ブラックテクノロジー)として出現し、消費者の購買意欲をくすぐる。しかしその中には買ってみたら「見掛け倒し」だったというものも少なくないようで、中国メディアがその一例を紹介している。
■ドアにディスプレイが付いたスマート冷蔵庫
冷蔵庫はそもそもハイテク製品であり、食品を新鮮かつおいしく保つための「黒技術」の研究が日々行われている。しかし、「黒技術」をうたうスマート冷蔵庫の中には、扉にタブレットパソコンをはめ込んだだけのものも。その最大の特徴は単に「映像や音楽、エンターテインメントを楽しめる」ことなのに、値段は通常の冷蔵庫の倍に。メーカーは「調理中も子供が静かにアニメを見てくれるので安心」と宣伝しているようだが、それならスマホやタブレットで見せれば済む話ではないか。
■紫外線殺菌機能付き歯ブラシホルダー
一時期流行したこのアイテム、案外置き場に困る歯ブラシを収納できる上に殺菌もしてくれることで消費者を引き付けたが、実際使ってみてがっかりした人も多いようだ。まず、多くの製品が「紫外線殺菌」と言いながら単に青色LEDの照明を搭載しただけであり、紫外線も出てなければ殺菌効果もない。そして、ホルダー内は殺菌できないばかりか湿気が溜まって雑菌が繁殖しやすい環境に。紫外線は使い方を誤れば人体に有害なため、その扱いには厳しいルールが設けられている。もちろん、基準を満たすちゃんとした製品もあるのだが、それ以上に「見掛け倒し」のものが出回ったということだろう。
■スマートごみ箱
センサーが搭載されていることにより、自動で蓋が開いてごみを捨てられ、自動で蓋が閉じてくれるため、近未来感と手を触れなくていい清潔感が魅力的なスマートごみ箱。しかし、実際に使ってみると想像していたよりもスマートではないことに気づく。まず、大して長く使わないうちにセンサーに不具合が発生して使えなくなるケースが少なくない。また、正直言って手で蓋を開けてごみを捨てたほうがスピーディーであり、いちいち手をかざして蓋が開くのを待つのが面倒になる。しかも、機械部分でスペースを取るために見た目よりも入れられるごみの容量が少なく、頻繁に空にしなければならない。さらに、電池の交換や充電が地味に面倒であり、結局電動開閉機能を使わなくなる確率が高い。そして電気回路を搭載することにより、水を扱う場所ではショートや発火の恐れがあるため使えない。
まがいものや、実際使ってみたら便利でなかったものまで、「黒科技」と宣伝された製品や技術で「こんなはずでは」と思うケースは枚挙に暇がなさそうだ。ただ、こういった残念な経験を積み重ねていくことで、世の中を変えるような真の「黒科技」製品が生まれてくるのかもしれない。
(出典:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1791131684076736268)
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