中国を代表する電気自動車(EV)メーカーで、先日日本市場でも乗用EVを発売したBYDがウェアラブルデバイス分野にも進出しようとしている。
BYDは先日、純正用品の公式サイトを通じてスマートウォッチを4月に発売する予定であることを明らかにした。発売に向けて現在は20人がモニター使用をしており、ネット上では早くも実物のレビュー動画が出回っている。
レビュー動画によると、BYDのスマートウォッチは丸いディスプレイを採用しており、その見た目は「よくあるスマートウォッチ」といった印象だ。フレームの左下部分に電源ボタンが配され、右側には上部、下部にそれぞれボタンが設けられている。ディスプレイは360×360ピクセル、生活防水に対応し、200mAhのバッテリー内蔵で最長スタンバイ可能時間は30日、連続使用可能時間は5〜7日となっている。
搭載機能面は好みのものに設定できる文字盤、歩数計測、心拍数モニタリング、睡眠モニタリング、電話やメールの受信通知などなっており、良くも悪くも「普通のスマートウォッチ」の域を出ない。このスマートウォッチ唯一の、かつ最大の特徴は、BYDの自動車のスマートキー機能が搭載されていることだ。ドアロックのほか、モーター始動、ウインドウの昇降、リアドアのオープンといった操作がディスプレイまたは物理ボタンを押すことでできる。スマートウォッチのバッテリー残量が少ないと作動しなくなるのではという心配になるが、低残量でも正常使用可能とのことだ。
BYDはこのデバイスについて「自動車キーの機能を持つハイテクスマートウォッチ」と位置づけているようだが、「自動車キー」を除いた部分は至って普通。普段から腕に着用するスマートウォッチが鍵代わりになるということで、車に乗ろうとしたら鍵を忘れて家まで取りに戻る必要がなくなるというのは良い。
なおBYDは今月始めにも、昨年12月に発売したSUV「護衛艦07」や今年発売する「ドルフィン」シリーズ車を対象車種として、iPhoneやApple Watchを通じたNFCデジタルキーに対応することを発表している。オリジナルのスマートウォッチは単体のキーをなくす流れの中で、グループ内でモバイル端末のモジュールを受託製造している強みを生かして作ったものと言えそうだ。スマートウォッチにとどまらず、「BYDブランドスマホ」も出現するかもしれない。
(出典:https://www.eet-china.com/mp/a204013.html、https://m.autohome.com.cn/news/202303/1279784.html)
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