昔より美人を形容する「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉に用いられるなど、大きく美しい花を咲かせることで広く知られるボタンの花。ちょうど今ごろが開花の時期で、民家の生け垣や公園、植物園などさまざまな場所で「貴婦人」と例えられる大輪の花を楽しむことができる。
■中国人が愛するボタンが宝石に変身!?
ボタンは中国でも「国花」級に親しまれているが、中国では今のところ正式な「国花」は決まっていない。ボタンは最有力候補の一つであるものの、梅やランなどを推す声もあり、意見の統一が図れていないというのだ。それはさておき、中国ではこの美しきボタンの花から作られた世界初のダイヤモンドが公開され、注目を集めた。
遼寧省瀋陽市にある中国国花園錦繍館で4月17日、世界で初めてのボタンを原料としたダイヤモンドが一般公開された。展示ケースの中で光を浴びてキラキラと輝く紫色の「ボタンダイヤ」の美しさに多くの市民が足を止め、記念撮影をしていたと現地メディアは伝えている。
■ボタンから炭素を抽出して結晶化
公開された「ボタンダイヤ」のサイズは3カラットで、30万元(約600万円)の価値を持つという。開発した洛陽生命宝石科技公司の責任者によると、このダイヤは生物炭素抽出技術を用いてボタンから炭素原子を抽出し、高温、高圧下での処理を経て結晶化させたものとのことだ。この会社ではすぐに枯れて失われてしまうボタンの花の美しさを永遠のものとすべく、先月末に中国国花園で栽培されている樹齢50年近い「洛陽紅」ボタンを選定し、ダイヤモンド結晶を完成させた。
■ダイヤのカット方法も「ボタン」
しかも、この「ボタンダイヤ」にはボタンカットというカット方法が採用されている。カット数を多くすることにより、光を当てた時にまさにボタンの花が開いたように輝くという、このダイヤのためにあるようなカット方法だ。今回作られた「ボタンダイヤ」は同社から中国国花園に寄贈されたものとのことで、中国国花園の責任者は「唯一無二の『ボタンダイヤ』が持つ美しさと生命力は永遠に伝承されるだろう。特別な意味を持つ非常に貴重な品であり、適切に保存したい」と語っているという。
ボタンの花でできるのであれば、他の花でもダイヤモンドを作ることはできそうだ。ボタンに梅、ラン、ハスなどを原料にした「国花ダイヤモンド」シリーズができたら、国風ブームが続く中で高い人気を集めるかもしれない。
(出典:https://www.jnnews.tv/p/1046643.html)
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