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2024.11.11
環境に優しい再生セルロース繊維、より効率的な原料抽出技術を開発

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■人類の歴史とともに進化する繊維素材

人類による繊維の利用は石器時代まで遡ることができ、断熱や保温といった生存のためのニーズから、次第に安全、健康、快適、環境保護といった多様なニーズへと変化していった。繊維素材の探求と技術の飛躍的進歩は、人びとのより高い快適性と性能への追求を支え、昨今ではビスコースレーヨンやリヨセルといった植物由来繊維(再生セルロース繊維)の「スーパー繊維」が日常生活に浸透しつつある。

 

■植物由来繊維とは

植物由来繊維は、通気性、吸水性、耐摩耗性に優れているだけでなく、原料が石油ではなく木や竹であること、植林の過程で農薬や殺虫剤を使用しないことなどから、環境にやさしく、より安全で健康的という特徴を持つ。植物由来繊維は、綿などの伝統的な素材に代わる繊維として注目されており、すでに高級ブランドやアウトドアブランドで取り入れられつつある。タオルなど人の肌に触れる製品はこれまで主に綿が原料として用いられてきたものの、生産コストが高い、薄くて切れやすいといった弱点があった。一方で植物由来繊維は厚さ、強靭さ、柔らかさといった利点を持ち、メーカーにとって「性能・生産コスト・生産効率」という理想的なトライアングルを実現してくれるという。

 

■中国は植物由来繊維生産大国だが…

中国は現在、植物由来繊維の最大の生産国であり、その生産能力は世界市場の70%以上を占める。植物由来繊維の全体的な産業チェーンがすでに構築され、さまざまな分野で応用され始めている一方で、その原料は輸入に大きく依存している。データによると中国は昨年、植物由来繊維の原料となる溶解パルプを300万トン以上輸入し、輸入依存度は90%近くに達した。中国が優れた技術、大規模な生産能力によって植物由来繊維業界をリードしていくためには、自前の原料確保が喫緊の課題であることがうかがえるデータだ。

 

■中国の研究チームが効率的な繊維原料抽出技術を開発

そんな中、中国科学院大連化学物理研究所の研究チームが木材から効率的に繊維原料を分離抽出する新たな技術の開発に成功し、その成果が「ネイチャー」に掲載された。チームを率いる王峰氏によると、この植物由来繊維の原料を抽出する新技術は、繊維を取り巻くさまざまな産業における化石資源への依存を減らすことができるだけでなく、中国の各地域に存在する豊富なバイオマス原料の十分な活用を実現し、産業や地域の発展を促す原動力になり得るという。

 

■計り知れない潜在性を秘めた植物由来繊維

植物由来繊維に関連する産業チェーンを拡大し続ける中国にとって、国内での原料調達の実現は、産業全体の国際的な発言権と、より広い市場空間の獲得につながる。医療向け補助材料産業だけで市場規模は数兆元に達することが見込まれ、衣料品、日用品をはじめとする広範な分野を加えた市場規模は計り知れない。今後、原料の製造から繊維の生産まで技術が進歩し続けることで植物由来繊維の低コストかつ大規模な生産が可能となり、その優れた性能や環境保護性、使用感そして材料の安全性といった強みから、中国ひいては世界各地に急速に普及していくことになるだろう。

 

(出典:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1813674587071136385)

 

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