北京市で中国初の地下鉄が開通したのは1969年10月1日のこと。それから50年以上が経った今、地下鉄を中心とする都市軌道交通網が北京や上海、広州といった大都市のみならず、各地方都市で整備されるに至った。そしてこれまでは単一都市内の交通網に留まってきたが、いよいよ近隣都市の軌道交通網を相互接続する動きが始まった。
江蘇省蘇州市では、蘇州軌道交通11号線の建設が急ピッチで進み、完成までのラストスパートに入っている。この路線は全長41.25キロで28の駅を持ち、終点の昆山花橋駅ではお隣上海市の上海軌道交通11号線に乗り換えができる。上海11号線は上海ディズニーまで繋がっているため、蘇州市内からの上海市内へのアクセス、そして上海ディズニーへのアクセスが格段に便利になるのだ。
異なる都市間の軌道交通路線の相互接続はすでに先例がある。広東省の仏山市の仏山地下鉄2号線が広州市の高速鉄道広州南駅に接続しているほか、浙江省でも紹興市の地下鉄1号線が杭州市の地下鉄5号線とつながり、シームレスな乗り換えが実現している。ただ、いずれも同じ省内での相互接続であり、今回のように異なる省(直轄市、自治区)どうしでの相互接続は初めてのケースだ。
異なる鉄道事業者間の路線の相互接続は日本でも東京など大都市でよく見られ、乗り換え不要の相互直通運転も広く行われている。今回の相互接続はあくまでも「シームレスな乗り換え」の実現であり、「蘇州市内から地下鉄に乗れば乗り換えずにそのまま上海ディズニーに行ける」わけではなさそうだ。とはいえ、蘇州軌道交通11号線の完成は、蘇州の市街地と郊外の一体化、さらには長江デルタ地域内のさらなる一体化を推進する上で非常に大きな意味を持っているといえる。
蘇州軌道交通11号線は、3月1日に試運転が始まり、6月には開業する予定だ。
(出典:https://news.mydrivers.com/1/888/888451.htm)
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