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2024.08.15
世界初、40.5KV4000Aの大容量ガス絶縁開閉装置の開発成功

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2030年までのカーボン排出ピーク到達、60年までのカーボン排出ゼロという「双炭」目標を掲げ、実現へと取り組みを進めている中国。目覚ましい勢いで太陽光発電と風力発電を柱とした新エネルギー発電設備を導入しているが、火力発電を想定して構築された現在の送電ネットワークで、膨大な新エネ電力をいかにして安全かつ安定的に送電するかが課題の一つになっており、新エネ電力の送電に対応した設備の開発が進んでいる。

 

■世界最大規格のガス絶縁開閉装置
中国電気装備集団傘下の許継電気はこのほど、世界初となる40.5kV 4000A大容量ガス絶縁開閉装置の開発に成功した。製品の幅はわずか900mmながら、定格の1.1倍にあたる4400Aまでの温度上昇に対応し、業界トップレベルの性能を実現。新エネルギーの電力網接続に向けた設備面での基礎を構築するとともに、「双炭」戦略推進でも大きな意味を持つ。

 

■課題はコンパクト化と温度上昇制御の両立

一般的にはより大きな電流を流した時の温度上昇を抑えるには絶縁開閉装置のサイズを大きくする必要があると考えられており、今回のプロジェクトでも「限られた容積の中で内部断熱と温度上昇の問題を解決すること」が大きなテーマに掲げられた。プロジェクトチームは、製品の内部電界を全面的に最適化して放熱-絶縁の一体化設計を採用。製品の内部通電能力を向上させると同時に絶縁性能を大幅に向上させ、絶縁の信頼性と非放電性を確保した。

 

■技術改良で従来品から27%性能向上

また、温度上昇の問題解決に向けて能動的放熱技術と受動的放熱技術を組み合わせ、抵抗制御、放射、対流促進放熱、相変化放熱技術について深く研究を実施。シミュレーション解析と実験による検証を経て、放熱と絶縁を両立させた組立て式極柱を設計し、ガス絶縁開閉装置の最大通電容量を従来の40.5kV 3150A から4000Aと27%向上させることに成功した。さらに、 重要な温度上昇ポイントについては高速伝熱部品を採用し、定格電流での運転時には自然空冷のみで温度上昇を基準内に抑え、製品の信頼性と経済性を大幅に向上させた。

 

■過負荷運転時の安定性、安全性も確保

このほか、電流が定格値を超えた際には強制冷却が作動してキャビネット全体の防護クラス基準を満たすと同時に、ガス絶縁開閉装置外壁とフレームの間に冷却エアダクトを構築することで装置内から外部への熱伝達率を大幅に向上。定格電流の1.1倍(すなわち4400A)までの温度上昇問題を解決することに成功し、過負荷運転時の安定性と安全性を確保した。

 

■大容量新エネ発電供給を支える重要設備に

太陽光発電や風力発電などの新エネルギー発電導入規模が拡大する中、40.5kVの大容量ガス絶縁開閉装置の需要が急速に高まっている。新たに開発された4000Aガス絶縁開閉装置は、最大240MWの負荷容量を持っているため、480MW以下の新エネ発電所では母線2本のみで賄え設備数の削減、ひいては建設、運用、保守のコストの低減につながるという。

 

(出典:http://mm.chinapower.com.cn/zjqy/jscx/20240717/253922.html)

 

 

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