米電気自動車(EV)大手のテスラが7月14日、中国で子ども向けのバギー「Cyberquad」を発売した。米国で2021年に発売開始されたもので、価格は1万1990元(約24万円)と子ども向けバギーとしてはかなり高いものの、すでに注文が相次いでいるという。
Cyberquadは、テスラが開発を進めている次世代型の電動ピックアップトラック「Cybertruck」に着想した子ども向けバギーで、ステアリングのカバー部分やサドル部分にCybertruck「らしさ」見て取れる。ボディにはテスラを象徴するLEDの大型ランプ、テールランプを備え、頑丈な鉄鋼のフレームに重厚な4輪タイヤが配されている。サドルはクッション性に優れた本格的なものになっており、快適な走行感とともに、子どもに「走る楽しさ」を感じさせる仕上がりとなっている。
サイズは全長133.5センチ×幅75センチ×高さ84センチで、重さは48.5キロ。最大積載量は50キロであり、残念ながら大部分の大人は乗ることができない。適用年齢も8〜12才となっており、まさに小学生向けの乗り物である。動力は24ボルト、350ワットモーターで、時速4キロと8キロの2段階変速ギアを搭載している。リチウムイオンバッテリーにより1回の充電で約1.5時間、13キロ走行でき、充電は家庭用の電源で行うことができる。
中国で販売されるCyberquadは米国で生産し中国で輸入されたものではなく、中国での現地生産となっている。中国メディアによると、製造元となる米国の玩具メーカーが中国浙江省金華市にある浙江飛神車業有限公司に生産を委託しているようだ。浙江飛神車業有限公司は2000年設立で、レジャー用の電動カートやバギー、シニアカー、自動車や飛行機の模型、ドローン、キャンピングカーなどさまざまな乗り物関連の製品を生産している。公式サイトによれば、メルセデス・ベンツなど2種類の高級外車ブランドのエンブレムが付いた子ども向け電動カーも製造している。
中国での販売開始後、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)には実物の開封動画や実際に乗ってみた感想を紹介する動画が数多く投稿されている。話題作りのために1台購入してオフィスに展示したり試乗できるようにしたりする会社も見られる。しかし、サドルに跨って走らせているのはほとんどが大人。「子ども向けだが、大人が乗っても楽しい」などと説明する人もいる。大人が乗って故障したりケガをしたりしても自己責任としか言いようがないが、それだけCyberquadが「大人のおもちゃ」としても大きな魅力を持つということなのだろう。早くも「大人版が欲しい」との声も出ているようだが、果たして実現するだろうか。
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