上海市で3月20日、中国家電および消費電子博覧会(AWE2025)が開幕した。中国の家電大手ハイアールのスマートホーム部門は傘下の5ブランドを携えて各種の魅力的な製品を展示した。中でも事前から注目を集めていたハイアールのLeaderブランドによる3槽式「ズボラ向け洗濯機」が会場で初公開された。
■発表前からSNSで話題に
初公開前日の19日、ハイアールの公式微博(Weibo)アカウントは「ズボラ向け洗濯機」の事前告知を実施。「近ごろ、みなさんから洗濯機と靴洗い機の統合を望む声が寄せられていることを確認した。みなさんのユニークな発想に賛同する。最もズボラなのは誰か? 更なるズボラを目指そう!明日のAWEにおけるハイアールのテクノロジーにご期待ください。全てが可能となります」と宣伝し、20日の公開日には動画を公開して「ズボラ向け洗濯機」のバーチャル体験を提供した。
ハイアールが予告で説明したように、この「ズボラ向け洗濯機」の開発に当たっては消費者の「切実な声」があった。以前、あるネットユーザーがハイアールグループのDouyin(TikTok)アカウントのコメント欄にて「下着、靴下、靴、衣類を一体で洗えるズボラ向け洗濯機を製造してほしい」と要望し、これに対してハイアールグループがすぐさま「周社長がこのデザイン案を確認し、すでにエンジニアに徹夜での開発を指示した。完成をお楽しみに。そして、ぜひ当社の新製品のイメージキャラクターになってください」と返答。どうやら、ハイアールはその前から同様の製品開発を計画しており、満を持してLeaderの「ズボラ向け洗濯機」を打ち出したようだ。
■注目の「ズボラ向け洗濯機」の性能
さて、気になる「ズボラ向け洗濯機」の実力やいかに。洗濯機は白色の機体に、大小3つのドラムを備えている。上に容量1キロの小さいドラムが2つ、下に10.5キロの大きなドラムが1つ配置されており、その外観はまるでミッキーマウスのようだ。設計上は、2つの小さいドラムはそれぞれ下着と靴下の洗濯に、大きいドラムはジャケットやズボン、シーツなどの大型の衣類や寝具の洗濯に利用できる。3つのドラムをフル稼働させれば、わずか22分で全ての洗濯が完了し洗濯効率が大幅に向上する。また、AIスマート中枢システムが搭載されており、各槽で独立して洗剤の自動投入設定ができるほか、水路を12本設けることにより各槽の水が別の層に混入しないような設計になっているという。
■「靴も洗える」機能は・・・
残念ながら、ネットユーザーが切望していた「靴も洗える」機能は搭載されていないようだが、それでも複数ドラムの搭載は下着と靴下を分けて洗う、男性ものと女性ものの下着を分けて洗う、洗濯によるウイルス感染防止といったさまざまなメリットが考えられる。ECプラットフォームの京東商城では予約金が30元(約600円)、先行販売価格が4999元(約10万円)、政府の補助金適用後の価格は3999元(約8万円)となっている。現地の報道によると、20日の発表から一週間ですでに8万8000台の予約注文が入ったとのことだ。
(出典:https://baijiahao.baidu.com/s?id=1827083477237657014)