FLY MEDIA BLOG

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2024.07.11
上海から高速鉄道で2時間、揚州の旅

 

旅行が趣味の筆者。毎月一度は飛行機か高速鉄道に乗って旅行に行くことにしている。今回目的地に選んだのは江蘇省にある揚州。古くは隋の時代に、皇帝の命により拓かれた大運河により物流の一大拠点として繁栄の時代が始まった。

 

昔は上海をはじめとする江南地方の海辺は塩の大産地であったのだが、産出された塩がここ揚州に集積し、塩の交易で財を成した塩商人が多く誕生した。豊かな財力を基盤に様々な文化が興り、今もその文化が受け継がれている。

 

↑かつての塩商人の邸宅

 

日本人なら誰もが知っている、患難辛苦を乗り越えて日本に渡来した鑑真和上の寺もここ揚州にある。また揚州といえばのチャーハン。本当に揚州ではチャーハンが名物料理なのだろうか?と調べるほどに興味が湧き、行ってみることにした。

 

上海に在住する筆者は高速鉄道で揚州へ向かった。所要時間は2時間。揚州には空港があるものの、中国国内線がメインで日本との直行便は運行されていない。

 

揚州に着いたら街散策。まず足を運んだのは揚州の中でも古く庶民的な街並みが残るエリアへ。

 

中でも「仁豊里(レンフォンリ)」と呼ばれる路地は全長700m程と決して長くはないが、この目抜き通りに直角に交わる路地という、唐の時代の街づくりの形を今に残している。

 

近年ここは開発が行われ、ここに住む住民の暮らしや古建築を保持しつつ、観光客も訪れやすい街づくりを行なった。歴史ある路地を覗きつつ、ぶらぶら歩きが楽しい。

 

 

揚州の街中でとにかく目につくのが「修脚(シュージャオ)」と呼ばれる足ケアのお店。

 

↑こちらはかなり年季が入ったお店。新しい雰囲気のお店ももちろん多数ある。

 

「修脚」の定番が足湯の後、足の爪を切って形を整え、角質を取るケアをしてくれる。魚の目やタコ、水虫の治療もする。中国では2000年前より足の様々なトラブルに対応する修脚の記録があるそうだが、揚州の修脚は300年の歴史があるという。

 

 

また昔ながらの銭湯もよく見かけた。

 

上海では既に古さを感じる町銭湯の件数はほぼなくなったが、揚州では民国時代に開業した銭湯が未だ現役である。惜しむらくは、女風呂がないこと。特に夏季は女風呂は閉鎖しているものとのこと。また、女風呂は浴槽がなくシャワーのみ。銭湯といえば広い浴槽、の日本人の一般的なイメージとかなり違う。

 

また揚州は「揚州三把刃(揚州三大刃物)」と呼ばれる3種の刃物とそれにまつわる技術が有名。3種の刃物とは①包丁、②髪の毛をカットするハサミ、③足ケアをする際の刃物を指す。

 

↑刃物を扱う店も多く見られた。

 

このように、揚州の街中を散策すると上海とはまた違った景色を楽しめる。揚州は観光局も路地を巡る街歩きを推奨しており、こんな地図を街中で見かけた。この地図を辿って歩く路地はかなりローカル色が強く、揚州のディープ街歩きを存分に楽しめた。

 

↑揚州路地マップ

 

 

↑雰囲気満点な路地

 

旅の大きな楽しみの一つであるご当地料理。なんと揚州には香港や中国広東エリアで有名な「飲茶」の習慣がある。これは塩商人が朝お茶と3種の点心を食べる習慣から発展したという。

 

 

↑シューマイ、蒸しケーキ、肉まん、蒸し餃子

 

 

↑ストローを刺して中のスープを飲む蟹みそ入り肉まん。揺らすと中のスープが揺れるのにつられて肉まんの皮もプルプルと揺れる!

 

また揚州といえばチャーハンを連想する人も多いだろう。揚州は確かにチャーハンが名物であちこちのレストランの定番メニューになっていた。たまたま夜タクシーに乗った際に通りかかった面白い名前のチャーハン店が気になり、ドライバーに聞くと「老夫婦が長年開いているお店で、確かに美味しい」とのこと。その後食べに行くことにした。

 

↑揚州チャーハン

 

見た目からしてシンプル。ご飯、卵、ネギ、終了、といった趣。厨房で作っている様子を見たが、あっつあつに熱した中華鍋に食材を入れ、一気に炒め上げていた。これぞパラパラチャーハン。シンプルな味わいでどんどん箸が進んだ。

 

↑これがそのお店。その名も「老人二人の卵チャーハン」

 

今回の揚州旅で、日本人が忘れてはならない偉人ゆかりの場所も訪れた。鑑真和上が住職を勤めた寺「大明寺」である。

 

↑大明寺山門

 

寺の境内には日本へ渡り多大な功績を残した鑑真和上の記念館が建てられている。奈良の唐招提寺本堂を縮小して作られている。

 

↑鑑真記念館

 

写真中央に写っている石灯籠は記念館の完成時に日本から送られたもの。その中に灯る日は石灯籠の贈呈式の際に灯されて以降、日中友好の火として消えることなく灯されているという。この火が未来永劫続くことを祈ってやまない。

 

 

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