5月19〜22日、北京で行われた「第19回北京科学技術産業博覧会」で1200〜1400人乗りの「特殊バス」が発表され、国内外メディアから一躍脚光を浴びた。この「特殊バス」、外観からは交通手段には見えず、巨大な箱のようで、とてもユニークな形状をしている。正面から見ると上部が車両になっていて、真ん中が空洞だ。静止した状態だとまるで路上に現れたトンネルのようでもある。このユニークな形状をしている「特殊バス」が都市の課題である「渋滞」解消の救世主になると関係者は語っている。
この「特殊バス」の名称はバス(巴士)と地下鉄(地鉄)をあわせた「巴鉄(バーティエ)」。
「巴鉄」の編成は3両編成。高さ4.6メートル、幅7.8メートル、長さ32メートルで、路面から上部の車両までの高さが2.1〜2.2メートル。バスのトンネンル部分を車高が2メートル以下の乗用車がラクラク通行できる設計だ。走行速度は、平均時速40キロで、最高時速が60キロ。本格的な導入が実現すれば1日40万人の輸送も可能だとのこと。では、この巨大な車両がどう走行させるかと言うと、道路上に設置されたレールを走行する仕組みになっている。
走行の動力源は電力で、排気ガスもなく大気汚染解消へも貢献できるのではないかと期待される。巨大な輸送力も魅力的だが、建設コストも地下鉄の五分の一以下、建設期間も地下鉄が5〜6年かかる距離を「巴鉄」は1年もあれば完成できる、とまさにどれをとっても申し分のない「巴鉄」の導入。
道路を立体的に活用し、渋滞を緩和しようとする中国の新たな挑戦。今年8月には河北省秦皇島市で試運転を行うとしている。実用化に向けて着々と準備が進められているこの「巴鉄」が都市の交通渋滞という課題を解消できるか、中国国内だけではなく、国外も注目している。
参考:http://news.qq.com/a/20160526/052901.htm#p=1
http://finance.qq.com/a/20160525/013103.htm
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