日本でも冬の夜に「火の用心」と叫びながら夜回りをする光景を時々見かけますが、中国でも「更夫」と呼ばれる人が夜回りを行って防災を呼びかける習慣がありました。一部ではまだその光景を見ることができるようですが、中国のネット上では今、浙江省の水郷・烏鎮にいる「夜回りおじいさん」が話題となっています。
水郷の街・烏鎮名物「夜回りおじいさん」 (出典:浙江在線)
話題になっているのは、75歳になる王和啓さん。「夜回り王じいさんのスーパー」という名の店を経営する王さんは、毎晩7時になると青いチョッキに身を包み、「商売道具」のちょうちんや銅鑼を持って街頭に姿を見せます。そして街を練り歩きながら銅鑼を鳴らしつつ「乾燥してます、火の用心」と叫ぶのです。
夜回り中の世間話も、王さんの日課です (出典:浙江在線)
王さんの「仕事範囲」は3.6キロほど。夜回りを初めて約10年、雨や雪の日を除いて毎日続けているとのことです。途中で顔なじみと「今日の商売はどうだい?」などと会話をするのも楽しみなのだとか。王さんの声を聞いた観光客たちは次々と振り返り、好奇心いっぱいのまなざしを向けます。一緒についてきたり、写真撮影を求めたりする観光客もいて、今ではすっかり現地の人気者に。
仕事の合間の一服。いい表情ですね (出典:浙江在線)
小さい頃、夜回り係の後ろについて一緒に叫んで回った思い出があり、今では自身が夜回り係となった王さん。自分の人気について「地元が盛り上がってくれれば」と謙遜するとともに、「動けなくなるまで夜回りを続けたい」と語っています。
外国人とも笑顔で交流 (出典:浙江在線)
美しい水郷風景が広がる観光地・烏鎮に彩を添える名物おじいさん、いつまでも元気な「火の用心」の声を聞かせてほしいですね。
参考:http://zjnews.zjol.com.cn/system/2016/04/18/021115370.shtml
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