瀋陽市(遼寧省)ナンバーの白のアウディ、一見するとごく一般のアウディと変わりがないのですが、この車が今中国版ミニブログ「微博」で話題沸騰中なんです。
改造エンブレムが一気に全国区へ!(出典:騰訊網)
事の発端は深圳市の交通警察の公式「微博(ミニブログ)」。「これって何の車?」という問いかけが一枚の写真付きで発信されました。車両は白のアウディA3。ぱっと見たところ、特別変わったところがないように見えますが、なんとエンブレムがアップグレード?されています。
アウディで使われているエンブレムは四つの輪を組み合わせた「フォーシルバーリングス」と呼ばれるもの。これはどう見ても四つ以上ありますよね。数えてみると、八つの輪があります。どうりで交通警察も「この車はなんだ?」と疑問を抱くはずです。交通警察の公式ブログでの問いかけがきっかけで、一躍ホットな話題に急上昇したとか。
「八」という数字は中国でも非常に吉兆な数字として人気がありますが、勝手にエンブレムを改造することは、当然「道路交通安全法」の規定上、違反となります。交通警察が違反を発見した場合は、厳しく処罰されます。エンブレムを原状に戻すだけではなく、車の所有者に500元(約9,500円)の罰金が課せられます。それだけではなく、エンブレムを勝手に変更してしまうと、車両登録時の情報と違ってしまうので、非常に面倒なことになると注意を呼びかけています。
例えば、不幸にして交通事故を起こしてしまった場合、書類上の情報が違うので、事故処理にも影響が出て、さらに情報の不一致で保険がおりないこともあるそうです。当然、車検も通りません。
車の持ち主である龍さんは、「はじめは面白いかなと思って」と考え、気軽な気持ちで改造をしたようですが、自分の愛車が全国区で有名になっているとは全然知らなかったそうです。アウディのエンブレムは友人より入手。「四つの輪を外して両側に二つずつ輪を足す作業も全部自分でやったから苦労したよ」と話しています。
エンブレムを改造することが違法だとは知らなかったそうですが、すぐに原状に戻すつもりだそうです。ほんの出来心?だったかどうかは分かりませんが、しばらくは「時の人」ならぬ「時の車」ですね。