1月20日は旧暦12月23日で、中国では「小年」と呼ばれる日にあたる。この日をさかいに「春節(旧正月)」を迎える準備が本格的に始まるのだ。この小年は、地域によって、旧暦12月23日、24日、25日のいずれか、日にちが異なるが、民間では、この日に「かまどの神様」をまつり、新しい年の幸福を祈願する。
「小年」は道教に由来する風習と言われる
(出典:騰訊網)
「小年」の日に「かまどの神様(食べ物を司る神様)」が天に登り、玉帝(天を司る神様)にその家の一年の善行と悪行を報告するとの伝説がある。善行だけを報告してもらおうとして、「小年」には、かまどの神様に供物を供え、天へ送り出す風習があり、こうした風習は「かまど」からガスに変わっても、スタイルを変えて受け継がれている。
北方の習慣!春節には欠かせない「水餃」
この「小年」に北方では餃子(水餃子)を食べる地域もあるが、大晦日や春節に食べる縁起の良い料理が水餃子。日本でも中華街などで行われる「春節パーティー」で欠かせない定番である。春節を控えたこの時期は、各企業や団体などで「年会」と呼ばれる年越し前の慰労会が行われるが、従業員の1年の労をねぎらい、新しい年を祝う「年会」でも縁起物の水餃子がふるまわれる。ちなみに「年会」は日本の忘年会のようなもの。
さて、この「小年」から大掃除したり、年越し用品を購入したりと春節(旧正月)の準備が本格的に始まるため、この日から春節が始まるとも言われる。このため、地方出身者を多く抱える一部企業では、この日から春節休暇に入ることもあり、市内のショッピングモールや飲食店では、平日でも休日のような賑わいを見せている。春節時には、国内の物流はほぼストップするため、ネットショッピングもつかの間の休みに入る。この時期が春節前の物流のラストスパートでもあり、年々、春節前の物流・流通における人出不足が深刻化して、配送が混乱するなど、春節ならではの話題にもことかかない。
ともあれ、新しい年を迎えようとする人々の笑顔と活気で街はいよいよ「春節」一色になった。
華やかに春節を迎える準備をする街並み