11月11日シングルデーの興奮も覚めやらぬうちにやってきた「1212(ダブル12)」。まだ日本では聞き慣れない「ダブル12」だが、実は2012年よりで12月12日に「Taobao.com(淘宝網)」で「双12」というキャンペーンが始まっている。仕掛人はアリババ・グループ。
赤と黄色の広告がひときわ目をひく「ダブル12」
2012年当時の「ダブル12」キャンペーンは「淘宝網」サイト(オンライン)で11日間にわたり開催されていた。その後、オンラインとオフラインを見事にリンクさせ、リアル店舗も参加する大きな商戦イベントとして成長した。
「ダブル12」の大きな特徴は、リアル店舗で、「アリペイ(支付宝)」(オンライン支払いサービス)を使って支払うと半額或いは割引になること。参加している店舗の業種も、カフェ、スーパー、レストラン、タクシー会社など多種にわたり、オフラインで2万店以上参加していると発表されている。
あるチェーン店の店頭の呼び込みも「半額セール、半額」と強調して、お客を引きつけている。「アリペイ(支付宝)」での支払いのみ半額と聞くと、まだ「アリペイ(支付宝)」をスマホにダウンロードしていないお客はがっかり。現金払いは半額がないと聞き、買わずにあきらめる姿もあった。また、あるスーパーはこの「半額」で、お客が殺到、商品も売り切れ続出で嬉しい悲鳴をあげている。
アリババ・グループにとり、まさに「アリペイ(支付宝)」を使って支払うことでのお得感を上手に印象づけたイベントになった。もともとモバイバル決済は手軽さがうけているが、これにお得感が加わるとさらに利用者数も頻度も急増することだろう。
地下鉄のパン屋も「ダブル12」参戦!
リアル店舗が、このイベントに参加するメリットだが、半額で販売しても、店側に損はない。なぜならアリババがこの割引分を負担するからで、お店は参加することで消費者からの評価が高くなったり、消費しやすい環境をつくることができる。仕掛けるアリババ・グループにとってもこれだけ話題性や宣伝があれば付加価値も高い。
12月12日で目につく「ダブル12」のポスター
クリスマスを前に控え、今年最後の大きな商戦イベントとなった「ダブル12」。来年は益々参加店舗が増え、盛り上がることが予想される。来年のことを言うと鬼が笑うかもしれないが、この時期に中国に滞在する場合は、スマホに「アリペイ(支付宝)」をダウンロードして参戦したいものだ。
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