このほど、暑い夏をヒヤッとさせる湖南省張家界の“ガラスの橋”が世界一高いと話題となったが、何事も一番でなくては気がすまない?とばかりに上海の浦東にある超高層ビルの金茂(ジンマオ)タワーがその張家界の橋よりも40メートル高い位置での手すりなし空中散歩体験のアトラクションを公開した。「張家界まで行かなくても、上海にありますが、なにか?」と対抗心を燃やした強気のアピールで、一般公開前より早くも話題に。
光が反射してより輝いてみえる浦東の三大ビル。真ん中が金茂タワーだ。
この金茂タワーの“空中歩道”は金茂タワー88階展望台の新たなセールスポイントとして登場!ビルの外側に設置され、全長60メートル、幅1.2メートル。そして話題の地上からの距離は340.6メートルだ。現時点では、「透明ガラスでできた、手すりなしの空中歩道」としては世界一の高さを誇る。体験時間は約30分で、一回の最大体験人数は13名と安全を確保するためのインストラクター2名の計15名。
広告では余裕たっぷりの笑顔で「開放感」をアピール
命綱だけでガラスの壁つたいに歩くという、いたってシンプルだけどかなりスリルのある体験。当然リアルな空中散歩が楽しめるはずだが、果たしてその状況を楽しめる余裕があるかはまた別の問題だ。高所恐怖症の人は秒殺されるだろうし、バンジージャンプと違い、約30分、この空中歩道にいるのだから、ジワジワと恐怖心が募ってきても不思議ではない。
「下を見てはダメだ」と思えば思うほど見たくなるのが人間の心理で時間内をこのガラス張りの歩道に立てるかどうかも不安だ。安全面は全く問題ないと太鼓判を推されているアトラクションだと言われても何となく心もとない。
外観の派手さからすると少し寂しい展望台チケット売場
夏休みに入り、子どもたちで賑わう金茂タワー1階ロビー
7月28日にメディア向けに公開したばかりなので、まだ一般体験はおあずけ。金茂タワー1階でも展望台チケット売場でも特に宣伝らしいものはなく、体験の実態はまだベールにつつまれている。窓口で一般公開日を聞くと、「数日後」との中国的な定番回答。
ネット(新華網)で紹介されたアトラクションの安全アピール
プレオープン時の体験料金は288元/名(約5400円/名)とか。ネットで話題ではあるが、果たしてチャレンジャーが出てくるのか、今後に注目したい。
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