台湾の朝はここから始まる!初心者向け絶品朝ごはん完全ガイド

■世界一の朝ごはん天国へようこそ!

台湾の朝ごはん文化は、世界でも類を見ないほどユニークで活気に満ちている。それは単に一日のエネルギーをチャージする食事ではなく、台湾の歴史、文化、そして人々の温かさが凝縮された儀式的体験とも言えるだろう。

台湾財政部の統計によると、台湾全土には1万9000店以上もの朝ごはん専門店が存在し、その密度はコンビニエンスストアを上回る1000人あたり1店舗に達する。台湾の人々にとって「外で朝ごはんを食べること」がいかに日常に深く根付いているかということがわかるデータだ。

今回は、魅力あふれる台湾の朝ごはんの世界をのぞいてみよう。現地で人気のメニューランキングや、地域色豊かな一品のほか、台湾の朝食文化が辿ってきた歴史を紹介する。

■まずはこれを押さえよう!台湾の朝ごはん「定番トップ7」

現代の台湾の人々が愛してやまない「テッパン朝ごはん」を7つ挙げてみた。まずはここから試せば間違いない、という定番グルメの数々だ。

  1. 蛋餅(ダンビン) 台湾の国民的朝食の王様!外はカリッと、中はもちもちとした食感が特徴の台湾風クレープで、近年ではチーズやキムチなどクリエイティブな具材も人気。

       2.漢堡(ハンバーガー) 西欧文化を取り入れて台湾独自に進化したハンバーガー。焼いたお肉に目玉焼き、ハム、千切りきゅうりを挟み、甘めの台湾式マヨネーズで仕上げるのが定番だ。特に台北の学生やサラリーマンから支持されている。

  1. 三明治(サンドイッチ) 手軽さと美味しさで不動の人気を誇るメニュー。柔らかな食パンにツナや卵サラダを挟んだシンプルなもので、忙しい朝にぴったり。コンビニでも定番の人気商品だ。
  2. 飯糰(ファントァン、台湾式おにぎり) 手のひらに伝わる温かいもち米に、カリカリの揚げパン(油條)、甘じょっぱい肉でんぶ(肉鬆)、食感の良い切り干し大根(菜脯)などを包んだ、食べ応え抜群の一品。
  3. 饅頭(マントウ) ふかふかの蒸しパンで、小麦本来の素朴な甘みが楽しめる。ネギ入り卵焼きや肉でんぶを挟むのが定番の食べ方。豆乳との相性も抜群だ。
  4. 蘿蔔糕(大根もち) 外側をカリッと香ばしく焼き上げてあり、にんにく醤油や甘辛いチリソースをかけていただく。発祥は大陸の福建省南部だが、今や台湾の朝ごはんには欠かせない存在となっている。
  5. 炒麵(焼きそば) 特に台湾中南部で朝食として親しまれている焼きそば。肉そぼろを乗せた熱々の麺で、一日の活力をフルチャージしよう!台湾の「ソウルフード」を代表する一品。

■ランキングを超越した殿堂級メニュー「鹹豆漿」

Top7に入らないほど当たり前な、「殿堂級」朝食メニューがある。それは「鹹豆漿(シエンドウジャン)」だ。これは、熱々の豆乳に酢を加えておぼろ豆腐のようにゆるく固めたもので、滑らかな豆乳の中に、醤油、ラー油、葱、そして香ばしい干しエビやザーサイが重なり、仕上げに添えられたカリカリの油條(揚げパン)が旨味を吸って絶妙な味わいになっている。初めて台湾の朝食を体験する人は、とにかくまず抑えておきたい一品だ。

■北から南まで味めぐり!台湾の都市別「ご当地朝ごはんマップ」

1.中部代表(台中):醬が決め手の「炒麵+豬血湯」

台中っ子の朝は、炒麵と、豚の血を固めたものが入ったスープ「豬血湯(ジューシエタン)」のセットから始まる。この組み合わせの魂は、何と言っても台中特有のピンク色がかった甘辛いチリソース「東泉辣椒醬」。これをたっぷりかけるのが、本場の流儀だ。

2.南部代表(台南):鮮度が命の「牛肉湯」

美食の都・台南の朝食文化を象徴するのが「牛肉湯(ニュウロウタン)」だ。その美味しさの秘訣は、冷凍も冷蔵もしていない新鮮な牛肉。スライスした生の牛肉に、香り高い熱々のスープを注ぐと、肉が絶妙なピンク色に変わり、最高の柔らかさと甘みを味わうことができる。

■時代とともに進化する台湾の朝ごはん

台湾の朝ごはんメニューは、社会の変遷と共に大きく進化を遂げてきた。その歴史を、簡単に振り返ってみよう。黎明期に当たる1950〜70年代は国民党と共に大陸から渡ってきた外省人たちが持ち込んだ「燒餅(シャオビン)」や「油條(ヨウティアオ)」などの粉ものフードを豆乳と楽しむといった、朝食文化が根付いた。この組み合わせは今でも根強い人気を持つ朝食の定番メニューだ。

80年代の経済成長期には、共働き家庭の増加に伴い利便性が追求され、「美而美」などのチェーン店が台頭。ここでハンバーガーやアイスミルクティーといった「台式洋食」が定着し、朝食の風景は一変した。そして、2000年以降は週休二日制の浸透により、朝食は効率的な栄養補給からゆったりと楽しむ「ブランチ」というライフスタイルへと進化を遂げ、現在ではデジタル化による注文スタイルの多様化も進んでいる。

■台湾の朝は、一日の始まり以上のもの

台湾の朝ごはんは農業社会の知恵、大陸から渡ってきた人々の郷愁、経済成長期のエネルギー、そして現代のライフスタイルまで、台湾の歴史と文化が大きな鍋の中で溶け込んだ「文化遺産」と言える。

朝の活気あふれる店先で聞こえてくる、おばちゃんの「何食べる?」という親しみやすい声かけが、台湾の一日で最もリアルで、最も温かい始まりの合図なのだ。台湾を訪れるなら、ぜひ早起きをしよう。

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