香港の海にドラえもんやラブブらの「夢幻艦隊」が出現!ビクトリア湾が舞台の超巨大パレード

香港の夜景を象徴するビクトリア・ハーバーがこの秋、世界中の人気キャラクターたちによって彩られた巨大なステージへと変身した。10月25日から11月1日まで開催されている「維港海上大巡遊(ビクトリア・ハーバー大パレード)」は、国境を越えて愛される4つのキャラクターが高さ20メートルを超える巨大な姿で海上に登場するという、世界でも前例のない試みとして注目を集めている。

圧巻! 海上に浮かぶ4体の超巨大インフレータブル彫刻

イベントの最大の見どころは、なんといっても海に浮かぶ4体の巨大インフレータブル彫刻だ。主役は香港のアーティスト、龍家昇(Kasing Lung)氏が生み出して世界で爆発的な人気を呼んだPOP MARTのアート玩具キャラクター「LABUBU(ラブブ)」、日本の国民的キャラクターで世界中で愛されている「ドラえもん」、米国の現代アーティストKAWSとコラボレーションした「セサミストリート」の人気キャラクター・エルモ、そして世界一有名なファストフードチェーン・マクドナルドのキャラクター「グリマス」で、それぞれ全長20メートルを超える彫刻がビクトリア・ハーバーに浮かぶ姿はまさに圧巻。背景の高層ビル群と調和した幻想的な光景が広がる。鑑賞は無料で、金鐘(アドミラルティ)の添馬公園や海辺の遊歩道から多くの市民や観光客が4体のキャラクターを眺め、スマートフォンで撮影したりスケッチブックに描き留めたりする姿が見られる。

ちなみに、LABUBU、エルモ、グリマスは浮き輪に乗って浮かんでいるが、ドラえもんだけは大好物の巨大どら焼きの上に乗っかっている。4体とも世界を代表するキャラクターだけあって、巨大になってもとても愛くるしい。

限定グッズと多様なポップカルチャーが集う「パレードマーケット」

また、4体のキャラクターが浮かぶ海辺の近くで開催中の「パレードマーケット」も大きな人気を集めている。入場は有料(前売り50香港ドル〜)ながら、連日開場前から長蛇の列ができ、キャラクターグッズを身に着けたファンであふれている。会場内には、海上の巨大キャラクターを模した限定フィギュアや記念グッズを販売するポップアップストアに加え、ドラえもんのどら焼きやドラミちゃんのロールケーキなどを楽しめるキャラクターフードのブース、景品付きのゲームコーナーなど、多彩なアトラクションが揃っている。さらに、海に浮かぶ巨大彫刻を見渡せる特設展望台や、キャラクターと記念撮影ができるフォトスポットも設けられており、ここでしか味わえない体験ができるようになっている。

マーケットではさらに、Netflixの人気ドラマ「イカゲーム」や「ストレンジャー・シングス」、さらにはスヌーピーや「ピーナッツ」の仲間たちなど、世界的な人気を誇るキャラクターが一堂に集結。デビュー40周年を迎えた地元香港発のラバーダック「TOLO」も登場した。国際的なポップカルチャーと香港ローカルの文化、そしてアートとエンターテインメントが交差する「パレードマーケット」は、まさに多様な文化が息づく香港を象徴するイベントと言えそうだ。

最終日は「夢幻艦隊」がビクトリア・ハーバーを巡航

そして、11月1日の最終日にはイベントのクライマックスとして「海上パレード」が行われる。イベント期間中海上に停泊していた4体の巨大彫刻が「ドリームフリート(夢幻艦隊)」を結成し、午後2時から約3時間にわたりビクトリア・ハーバーを巡航するのだ。パレードは湾内を2週する形で行われ、東岸公園や星光大道、中環の海辺といった主要な観覧スポットからは4体の姿を2度見ることができるという。当日は、金鐘駅や天后駅、尖沙咀駅でドラえもんの声による特別アナウンスが流れる演出も用意されているとのことで、街全体がお祭りムードに包まれそうだ。

世代と国境を超えた交流を生む国際的な祭典

イベント会場には連日多くの市民や観光客が詰めかけており、「キャラクターたちは子どものころの思い出そのもの」「巨大なキャラクターとビクトリア・ハーバーの景色が一体になっていて感動した」といった声が聞かれる。周辺の飲食店や商業施設も大いに活気づいているようだ。ビクトリア・ハーバーという唯一無二の舞台で、人気キャラクターを通じて世代や国境を超えた交流を生み出し、子どもから大人まで誰もが楽しめる空間を作り上げた「維港海上大巡遊」は、国際イベント都市・香港の新たな顔となることだろう。そして、香港では今後も世界を驚かせる文化の祭典が次々と誕生するに違いない。

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