「有求必応(誠意をもってお願いすれば叶えてくれる)」と言い伝えられ、多くの市民の心の寄りどころとなっている嗇色園黄大仙祠。道教、仏教、儒教という3つの宗教が習合した香港屈指の寺院で、地元の人のみならず香港の重要な観光スポットとしても世界中にもその名を知られている。
その嗇色園黄大仙祠、今年でなんと創建100周年。記念すべき100周年を迎え、今年1年を通して大掛かりなイベントが行われている。
そのイベントの1つが中秋節期間の「Centennial Carnival at Wong Tai Sin Temple」。これは9月18日から24日の間に黄大仙祠の中で行われる中秋節のランタン祭りで、敷地内の至るところに大小様々なテーマのランタンが飾られている他、各種イベントや“Good Old Days of Hong Kong"と題したミニチュア展示などが企画されている。
「Centennial Carnival at Wong Tai Sin Temple」の様子
通常黄大仙祠の開放時間は16時半まで。(ただし創建100周年を記念し、旧暦の毎月1日と15日の一般開放時間を午後9時まで延長しているとのこと。)
それがこのイベント期間中は開放時間は午後20時半までに延長され、18時からはランタンのライトアップに加え、生演奏などのイベントなどが行われた。
滅多にみることができない夜の境内、神様とも夜にご対面ができる
例年中秋節といえば大掛かりなランタンカーニバルが各地で催されたり、舞火龍と言われるファイヤードラゴンダンスが行われるのが慣わしだが、この数年はイベントが数多くキャンセルとなり寂しい雰囲気であった。それだけに今回の期間中は多くの人々が嗇色園黄大仙祠を訪れることとなった。
こちらは入口で出迎えてくれた大きなドラゴンのランタン。中秋節当日や翌日の振り替え休日の間はイベントを見るために多くの人が訪れて、敷地に入るまでに長蛇の列ができたという。
記念撮影をする人でいっぱいの様子
敷地内には様々なランタンが飾られており、訪れた人を楽しませていた。
赤松黄大仙を再現したランタンも
麒麟のランタン
鯉と蓮の様子
こちらは黄大仙に纏わる羊をかたどったランタン
そしてこちらは本堂前に吊るされていた膨大な数のランタンの様子。中国式の美しい色鮮やかな建物とよく似あい、そのあたり一帯が幻想的な雰囲気となっていた。
このイベント、あまりの盛況振りに夜の入場期間が延長となり、9月30日まで延長となったらしい。人々に寄り添ってきた信仰の厚い寺が、創立100年の今コロナによりどこにも行かれない香港市民の心を癒してくれている。
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