中国では2月8日の春節を前に、故郷へ帰る人たちによる帰省ラッシュがピークを迎えつつあります。億単位の人が移動するこの時期に合わせて、毎年「春運」と呼ばれる特別輸送体制が取られますが、駅や空港は人だらけ、高速道路では激しい渋滞が発生します。広東省広州市の広州駅では1日、悪天候による列車の遅延が相次いだこともあって、駅の広場に数万人の旅行客があふれかえる事態になりました。
駅に入れない乗客であふれかえった広州駅の広場(出典:騰訊網)
広州駅では1月30日、1日の輸送客数が17万4000人に達して春節前の帰省ラッシュのピークを迎えました。なおもピークを続いた2月1日、中国北部で降った雨や雪などの影響により、同駅を発車する列車の一部に遅れが発生。足止めを食らった旅行客が駅に残る一方で、後続の列車に乗る予定の客も続々駅にやってきたため、たちまち駅構内や駅前広場は人でいっぱいになってしまいました。現地公安当局によると、1日午後の時点で広場にはすでに5万人を超える客が押し寄せ、警察官3900人を動員して現場の秩序維持にあたったとのことです。
秩序維持にあたる警察官の姿も(出典:騰訊網)
夜になっても人の流れは途絶えることなく、広場はまさに「人の海」状態。秩序は保たれていたというものの、現地では冷たい雨が降っていて、外で並ぶ人たちの体力を奪っていきました。このため、鉄道当局は「発車時刻の3時間以上前に駅に来ないように、雨具の携帯や防寒対策を忘れないように」と呼びかけています。
柵の並びもかなりぐちゃぐちゃ(出典:騰訊網)
もはや恐怖を感じるほどのカオスっぷりとなった広州駅。なんだか日本の帰省ラッシュが可愛いものに思えてきてしまいますね。
参考:http://news.qq.com/a/20160202/008147.htm