2018年8月1日、360docによると、自作の紙飛行機をネットショッピングサイト・タオバオ(淘宝)で発売し、5年間で1600万個も売り上げる「チャイニーズ・ドリーム」を実現した男性がいる。
(「紙飛行機おじさん」こと、劉冬さん 出典:360doc)
この男性は、46歳の劉冬(リウ ドン)さん。2007年からタオバオで紙飛行機を売り続けて11年だ。たかが紙飛行機と侮ってはいけない。この5年間の売り上げはなんと1600万個で、昨年1年間だけで500万個も売れたのである。中国国内のみならず、世界からも注文が入るという人気ぶりなのだ。
そのきっかけは、5年前の2013年9月に教育部と中国中央テレビの共同制作番組に出演したこと。7分間にわたり自作の紙飛行機のプレゼンテーションを行い、そこで「永遠に落ちない」という気流紙飛行機を披露した。その晩、パソコン上の受注を知らせるアイコンは一晩中点滅し続け、徹夜で注文をさばいた。その後も売れ続け、「本職をしている暇がない」として仕事まで辞めたのである。
劉さんはもともと航空マニアだった。11歳の時にはすでに「飛ばすと自分で戻ってくる飛行機」を完成させ、中学生のころには学校じゅうでその名が知れていた。航空雑誌をボロボロになるほど読みふけるほどの愛好ぶりだったが、実際は装飾デザインの道に進み、15年間働いた。
しかし2007年、35歳になった劉さんは「やりたい仕事じゃなかった。生活を変えたい」と考え、当時流行り始めていたタオバオで紙飛行機を売り出すことを思い立った。それから10か月間、部屋にこもりきりになり、何千何万と失敗を繰り返した末、納得のいく飛行機の図面を完成させた。試行錯誤の先にあったのは、のりを一切使わない、紙だけで組み立てる非常にシンプルな紙飛行機だったという。
(劉さんが設計した紙飛行機 出典:360doc)
最初は全く売り上げがなかったが、2008年にある発明コンテスト番組に応募してトップ50に入り、ほんの少しではあったが飛行機を飛ばす様子がテレビに映った。これが河北省の教育当局関係者の目に留まり、イベント参加の機会を得る。知名度はじわじわ高まり、テレビに出演する機会も増えていった。そして、2013年の大ブレイクにつながったのだ。
しかしその後、劉さんは引く手あまただったテレビ局からのオファーを断るようになった。なぜなら、自分の商売にマッチした顧客ターゲットを見つけたからだ。「最大の顧客は全国の小中学校の科学系教員。その次が、全国で開かれる飛行機コンテストの関係団体。もちろん航空模型愛好者や、保護者、子どもたちにも小売りしている」と語った。
(学校の先生たちに飛行機の組み立て方をレクチャーする劉さん 出典:360doc)
自身の夢をひたすら追い求め、大きな成功を手に入れた劉さん。今日も劉さんの紙飛行機は、劉さんの夢、飛行機愛好者の夢、そして子どもたちの夢を乗せて中国各地の空を飛び続けている。
(情報源: http://www.360doc.cn/mip/774831097.html)
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