このたび弊社は、中国・桂林で無形文化遺産に指定されている伝統漁法「鵜飼い」の習得ロケを行いました。
絶景の地・桂林
桂林は中国南部、広西チワン族自治区にある地級市で、「山水画の故郷」と称される世界的な景勝地です。カルスト地形が生み出す独特の景観は「天下に桂林の山水に並ぶものなし」とたたえられ、中国を代表する観光都市のひとつです。
1300年の歴史をもつ中国式鵜飼い
今回挑戦したのは、日本とは一味違う手綱を使わない中国式の鵜飼。
「鸕鶿(ルーツー)」と呼ばれるカワウを使ったこの伝統漁法は、約1300年前に始まったとされます。現在では実用的な漁法としてはほぼ姿を消しましたが、桂林の漓江流域などでは観光向けパフォーマンスとして受け継がれ、自然と共生してきた歴史を伝える貴重な文化です。
中国の鵜飼いならではの特徴
* 漁師が櫓を漕ぎながら複数の鵜をまとめて指揮
* 竹竿で水面を叩き、魚を驚かせて鵜に追い込ませる
* 大きな魚を捕らえた鵜を、竿先のフックで引き上げて魚を回収
* 小魚は鵜の餌としてそのまま飲み込ませる
過酷な撮影条件
指導してくださったのは、鵜飼い歴43年のベテラン・黄さん。11羽の鵜を飼い、熟練の技を披露してくださいました。
しかし撮影は容易ではありませんでした。
* 観光船が日中は絶え間なく行き交うため、許可が下りた撮影時間は朝と夜のみ。
* ロケ期間中に土砂降りとなり、川の流れが急になり水も濁るなど、練習時間は大幅に短縮。
* そして本番の夜、開始直前は小雨だったものの、撮影が始まると同時に激しい雨に見舞われる――まさに最後の試練でした。
それでもチーム一丸となって臨み無事に鵜飼いを成功させることができました!
桂林の壮大な山水を背景に、鵜とともに繰り広げる漁の光景は圧巻そのものです。
もう一つの絶景スポット「龍脊棚田」
桂林滞在中には、人気観光地である龍脊棚田にも足を運びました。
桂林市内から北へ約2時間、龍勝各族自治県に広がる大規模な棚田で、チワン族やヤオ族など少数民族が何世紀もかけて山肌に築き上げた景観は、息をのむ美しさです。
放送のご案内
今回の鵜飼いロケ映像は、弊社公式Xアカウントにて放送情報をご確認ください。ぜひご覧ください。
当社では、映像制作を中心に、中国・台湾・香港をはじめとする海外のリサーチ、コーディネートサービス、ライブ配信サービスを提供しています。普通の撮影はもちろん、過酷な環境下でのロケ撮影や、特殊な技術を要する撮影のコーディネートにも対応できますので、ぜひお気軽にご相談ください。