世界中でオフィスワーカーがどんどんテレワークに切り替え、働き方の変革が進んでいる中、弊社もテレワークをはじめてから3か月目になりました。徐々に慣れてきて、特に大きな支障もなく、これからはこの形の働き方が定着していくかもしれませんね。
前回日本から出国したのはもう5か月前のことでした。
仕事で行きましたが、出張先は広州でした。私は香港出身で、地理的に近いは近いですが、なかなか行かないところではあります。最後にプライベートで行ったのは、覚えていないほど、幼い頃だった気がします。
すっかりイメージが変わっていて、さすが世界一流のグローバル都市を目指している場所だなぁと思いました。
全高600メートルの広州塔
広州市内で最も古い建築物とされる六榕寺(りくようじ)
広州は自分にとって同じ広東語圏の都市として不思議な親しみを感じています。
中国本土は基本的に中国語の標準語が主要となっていますが、やはり広州では地元の方と広東語で交流するのが一気に距離を縮める方法です。
そこで、今回は皆さんに日本語と広東語の間の意外と知らない豆知識をご紹介させていただきます。
■広東語を語源としている日常に使われている日本語
ご存知の方もいると思いますが、人気がある中華の食べ物の日本語発音の由来は、実は中国標準語ではなく、広東語からなんです。
例えば、ラーメンに欠かせない具材「チャーシュー」、中華と言えば「シュウマイ」や「ワンタン」、上品な甘さと香りのあるフルーツ「ライチ」、それぞれの繁体字の漢字は、「叉燒」、「燒賣」、「雲呑」と「茘枝」ですが、すべての日本語発音は広東語とまったく一緒です。
他の例(例えば「キョンシー」=「殭屍」)もありますが、どうやら食に関するものが多いようです。
中華料理が大好きな日本人は多いとよく言われますからね。
■「あれ?日本語がしゃべれるの?」と勘違いをしてしまうほど似ている表現
日本語で普通にイエスと答える時は「はい」と言いますよね。実は広東語で肯定的な返答も「係(ハイ)」と言います。これも広東語が語源なのでは、という説もあるらしいですが、個人的には偶然にも似ているだけだと思っています。
広東語ネイティブの人が話すときは語尾をつけるので、一般的には「係呀(ハイ・ヤー)」と言う人がほとんどです。
日本においては、基本的に人の名前を呼ぶ時に「さん」を付けます。広東語では同じ発音の表現もありますが、男性だけとなっています。なぜかというと、男性は「先生(シン・サン)」ですが、女性は「小姐(シュウ・ジェー)」もしくは「女士(ヌイ・シー)」という敬称の違いがあるからです。
口語では、「先生(シン・サン)」を「生(サン)」と省略できるので、男性の「陳さん」だと「陳生(チャン・サン)」とも言います。(女性の陳さんには言いませんので、ご注意を。)
(※ちなみに中国語で「先生」は「ミスター(Mr.)」という意味で、日本語のプロフェッショナルの「先生」の意味ではありません。)
■世界中で広東語ができる人口は日本語ができる人口と同じくらいで、
広東語が中国広東省、香港、マカオのみならず、タイ、シンガポール、マレーシア、欧米も合わせて母語もしくは第二言語として認識している人は約1.20億人もいるのに対し、日本語は約1.28億人です。こうして比べてみると、結構な人が使っているんですね。
広東語はただの方言だという意見もありますが、自分の中では誇りのある言語して捉えています。
世界中で広東語ができる人口
(データ出典:kknews)
皆さんは言語を学ぶ時に面白い発見などはありますでしょうか?日本語と広東語は他にもこんな似ているところがあるよ!と思っている方は、ぜひともご意見をお聞かせください。(フライメディア/ジャッキー)
株式会社フライメディアは、映像制作を中心に、海外、主に中国、台湾、香港のリサーチ、コーディネーションサービスをご提供している会社です。
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