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2023.10.06
収穫シーズン迎えた新疆の綿栽培、機械導入進み大きく変化

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■新疆の綿花、収穫シーズンに

人権問題に関する疑念から欧米の主要アパレルブランドが次々と使用を停止し、中国国内で強い反発と不買運動が起こったことが記憶に新しい新疆ウイグル自治区製の綿花。中国全土の綿花作付面積の80%以上を占めるという国内最大の綿花生産地で今、収穫の時期を迎えつつある。機械の導入によって現地の綿花栽培は大きく変化し始めており、今年は自治区内で500万トンの良質な綿花が収穫できる見込みだという。

 

■労働力1000人分の収穫機を導入

天山山脈の南に位置する同自治区昌吉回族自治州マナス県は、肥沃な土壌に加え日照、気温、水資源などが綿花の栽培に適した自治区内の中でも重要な綿花生産地であり、約5万ヘクタールの栽培面積を誇る。同県の陸家荘村にある約670ヘクタールの綿花畑では新たに導入された3台の綿花収穫・こん包機が次々と綿花を収穫している。従来の手作業による収穫に比べて機械による収穫は素早く綿花を茎から切り離すことができ、1台あたりの1日平均収穫面積は46.7ヘクタール以上で労働力1000人分に相当するとのこと。同県にある綿花栽培合作社の関係者は「綿花の植え付けから収穫までの全工程を機械化した。デジタル管理農業によって水と肥料の一体化を実現し、新たな技術を応用することで綿花の収穫量と品質が向上し、収入も増えた」と語る。

 

■機械化で既存の産業モデルが大きく転換

新疆の綿花栽培はこれまで、丈の低い綿花を高密度で育てて早期成熟を促進するスタイルを採用してきた。これは現地の水資源不足や蒸発量の多さといった特性に適した手法で、手摘み収穫の効率を高める上で非常に重要な役割を果たした。それがここ数年では綿花の大規模生産と機械化がさらに進み、特に機械による収穫が普及する中で「寛早優」という新しい植え付けモデルが出現した。すなわち、畝間を広げて栽培し、早期成熟を促進するとともに、優れた品質の綿花を育てるという手法であり、環境に優しく、高品質、高効率、高収量といった特徴を持つ新しいモデルである。中国農業科学院綿花研究所の研究員は、そのメリットについて温度と光の効率を高め、農薬や化学肥料、「人の手」を減らし、収量と効率を高められると説明。綿花の収量は10%以上増え、原綿の品質も1等級高まったという。

 

■品種改良や産業チェーンの充実も

新しい栽培方法の開発とともに、これに見合った品種の改良も進んだ。早熟、高収量、高品質、抵抗性などを特徴に持ち、大規模な「寛早優」栽培モデルを推進しやすい「綿花113号」が開発された。また中国農業科学院綿花研究所は「種子企業+技術モデル農家+紡績工場」という産業チェーンの上流から下流までを組合せた普及応用システムを確立して新たな栽培モデルを大々的に推進。普及面積は273万ヘクタール以上に達した。

 

■環境にも優しい「新疆綿」生産へ

現地ではこのほか、収穫後に放置され風によって飛散したり、水流によって河川や湖沼に運ばれたりと地域の環境や生態系に悪影響を及ぼし得る使用済み農業用フィルムのクリーン処理についても熱心に取り組んでいる。残留フィルムは環境問題のリスクだけでなく、収穫機が巻き込んで収穫効率が下がる、綿花や最終製品の品質が低下するという問題も生みかねない。そこで中国農業科学院綿花研究所は、関連研究機関と共同で廃フィルム回収・利用処理システムを開発した。このシステムは、フィルムの破砕、乾式洗浄、選別などの工程を経て、フィルムとわら、土壌を完全に分離した上で物流パレット、ごみ箱、マンホールの蓋などのプラスチック製品に再利用するもので、水資源の浪費も防ぐことができる。また、自動化された生産ラインを通じて、廃棄フィルムに混じっているわら状の物質を植物繊維のプレス製品に加工することもでき農業廃棄物の資源利用レベルがさらに高まった。

(出典:http://www.gxnews.com.cn/staticpages/20231003/newgx651ba40b-21303518.shtml)

 

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